甘いものって、やめたいと思ってもつい手が伸びてしまいますよね。
私も「砂糖断ち」に挑戦したことがありますが、イライラしたり疲れが抜けず、今よりも健康になりたいと思って始めたのに、砂糖断ち前より不調に…。
その経験から学んだのは、「砂糖をゼロにする」より「体にやさしい甘さに置き換える」ほうが続けやすいし元気になれるということ。
特に黒糖やはちみつに変えたら体が軽くなり、心も元気に。この記事では、そんな私の体験と自然な糖との付き合い方をお伝えします。
砂糖断ちを試してみた私の体験
砂糖依存から抜け出したくて始めた砂糖断ち
カンジダ症に悩まされていたとき、甘いお菓子の大袋をいつのまにか全部食べていました。これは「砂糖依存が原因かもしれない」とネットで見つけて、なんとなく砂糖断ちを始めました。
お菓子や甘い飲み物をやめ、その代わりに米や芋、栗、甘酒で甘さを補おうとしたんです。でも当時は産後の授乳中で、人一倍エネルギーが必要な時期。米や芋などのでんぷんは消化に酵素や体力をたくさん使うのに、私の体は追いつけず、消化不良を繰り返しました。
さらに「お腹を膨らませればごまかせるかも」と思って食べていた大量の生野菜も、食物繊維が多すぎて腸に負担に…。
砂糖断ちで失敗した過去と学んだこと
夜になると「甘いものが食べたい」という気持ちを押さえきれず、寝つきも悪くなりました。授乳でただでさえ眠れないのに、甘いものを我慢してイライラしてしまう。
ストレスで肌も荒れ、気づけば「砂糖を抜いたのに前よりつらい」状態に。カンジダ症も改善せず、途方に暮れていました。
そんなときに思い切って黒糖やはちみつを取り入れてみたんです。すると、心も体も少しずつ元気を取り戻しました。甘いものを食べられる喜びがあるだけで気持ちが軽くなり、体も疲れにくく、荒れていた肌まで整っていったんです。
「甘さをゼロにする」のではなく「体にやさしい甘さに置き換える」ことの大切さを、身をもって感じました。
なぜ砂糖断ちが良いと言われるの?
砂糖が体に与える影響
白砂糖を食べると、体の中で一気に血糖値が上がります。そのときは元気になったように感じますが、その後すぐに血糖値が急降下…。だるさや眠気、イライラを感じやすくなる、いわゆる “血糖値のジェットコースター” =「血糖スパイク」が起こります。
ただし、この血糖の乱高下は、白砂糖だけが原因ではありません。砂糖はきっかけに過ぎず、もともと体の「糖を処理する力(代謝力)」が弱っていたり、必要な栄養(特にビタミンやミネラル)が不足していると、血糖値のコントロールがうまくできず、血糖スパイクが起こりやすくなるのです。
さらに、砂糖は体の中で酸化し、AGE(終末糖化産物) と呼ばれる老化物質をつくるとも言われています。AGEは肌のしわやたるみ、シミの原因になるだけでなく、血管や細胞を傷つけ、老化を加速させる要因にもなります。
加えて、白砂糖を代謝するときには体のビタミンやミネラルが必要になります。(TRADTOX.com)つまり甘いものを食べるたびに、体の中の大事な栄養がどんどん奪われてしまうんです。
だからこそ、「砂糖を摂りすぎると疲れやすい」「肌が荒れる」 と言われるのも納得ですよね。

甘いもの大好き!だけど我慢したほうがいいのね
砂糖断ちのメリットとデメリット
砂糖断ちのメリット
頭がスッキリする感覚がある
糖質が少なくなると、一時的にアドレナリンというホルモンが出て頭がクリアになったように感じることがあります。
お菓子と一緒に摂りがちな植物性油脂を減らせる
市販のお菓子には砂糖とセットで植物性油脂(マーガリンやショートニングなど)が使われていることが多く、これらは炎症を起こしやすい油。砂糖断ちをすることで自然と摂取量が減り、肌荒れが落ち着く人もいます。
血糖値の乱高下を抑えられる
砂糖をやめることで一時的に血糖スパイク(血糖値の急上昇と急降下)が少なくなり、気分の安定を感じる場合があります。
砂糖断ちのデメリット
糖質の摂取不足になりやすい
糖質を極端に減らすと、体がエネルギー不足に。特に子育て中や体力を使う人には不向きです。
代替食品が消化の負担になることも
砂糖の代わりに米や芋、甘酒などを多く摂ると、胃腸が弱い人は消化に負担がかかり、腹痛や疲れやすさにつながることがあります。
体が“自分の糖”を作ろうとして負担がかかる
糖質不足になると体はコルチゾールというホルモンを出し、筋肉や脂肪、骨を分解してエネルギーに変えようとします。その結果、骨が弱まったり、肌が乾燥することも。
代謝が落ちやすくなる
全体の摂取エネルギーが減ることで体は“省エネモード”に入り、冷えや疲れやすさが出やすくなります。
食の楽しみが減る
食べられるものが少なくなり、選ぶ楽しみも失われて、イライラやストレスの原因になることも。
砂糖だけじゃない、もうひとつの落とし穴
糖質過多な人が砂糖を控えることは良いことですが、実は体にとってさらに負担が大きいのが「酸化した油」です。揚げ物や古い油は体内で炎症を引き起こし、疲れやすさや肌荒れの原因にもなります。
「砂糖断ちを頑張る」よりも、まずは酸化した油を避けることのほうが体を元気にする近道になるかもしれません。甘いものを減らすのと同時に、油の質も意識することで、より大きな体調の変化を実感できるはずです。
砂糖断ちの代わりにはちみつはOK?
はちみつと白砂糖の違い
成分 | はちみつ | 白砂糖 | |
平均含有量 | |||
主成分 | 炭水化物 | 82.4g | 99.3g |
フルクトース | 38.5g | 0g | |
グルコース | 31.0g | 0.7g | |
ショ糖 | 1.0g | 97.9g | |
他の糖類 | 11.7g | 0g | |
食物繊維 | 0.2g | 0g | |
脂質 | 0g | 0g | |
タンパク質 | 0.3g | 0g | |
その他成分 | ビタミンB2(リボフラビン) | 0.038㎎ | 0g |
ビタミンB3(ナイアシン) | 0.121㎎ | 0g | |
ビタミンB5(パントテン酸) | 0.068㎎ | 0g | |
ビタミンB6(ピリドキシン) | 0.024㎎ | 0g | |
ビタミンB9(葉酸) | 0.002㎎ | 0g | |
ビタミンC | 0.5㎎ | 0g | |
カルシウム | 6㎎ | 1㎎ | |
鉄 | 0.42㎎ | Tr | |
マグネシウム | 2㎎ | Tr | |
リン | 4㎎ | Tr | |
カリウム | 52㎎ | 2㎎ | |
ナトリウム | 4㎎ | 1㎎ | |
亜鉛 | 0.22㎎ | 0g |
※記号「Tr」は0.01%~0.05%未満。「0」は0.01%未満を示す。(出典元 IranJBasicMedSci.2013jun(6):731-742、日本食品標準成分表(八丁)より抜粋)
はちみつには、糖を代謝してエネルギーに変える時に必要なビタミンB群や、カルシウムが含まれていますが、白砂糖にはほとんど含まれません。
だから同じ“甘さ”でも、はちみつと白砂糖は全く別物。置き換えるだけで、体の負担がぐっと減ります。
砂糖断ちより「体に良い糖を増やす」という考え方
「甘いものは全部やめなきゃ」と思うと、それだけでストレスになりますし、エネルギー不足から様々な不調の原因にもつながります。
大切なのは、砂糖をゼロにすることよりも“体に良い糖を増やす”こと。
例えば、はちみつや精製度の低い砂糖などの自然な糖は、エネルギーとして使いやすいだけでなく、上の表にあるように代謝に必要なビタミンやミネラルも一緒に含んでいます。白砂糖とは違い、食べることで体の栄養を奪うのではなく、むしろサポートしてくれるのです。
「砂糖をやめる」のではなく、「より良い甘さに置き換える」ことで、食べる楽しみを残しつつ、体に必要なエネルギーもしっかり確保できます。
つまり、甘さとどう付き合うかのポイントは「減らす」より「選ぶ」。自然な糖をうまく取り入れることで、無理のない健康習慣に変えていけるのです。

お姉ちゃん、甘いものは選べば我慢しなくてもいいみたいだよ!
積極的に摂りたい糖の優先順位
1.はちみつ
単糖が多く、体への吸収がスムーズ。栄養素も豊富で血糖スパイクを起こしにくい。
2.黒糖
さとうきびを丸ごと煮詰めて作られ、カルシウムや鉄などのミネラルが豊富に含まれる。
3.ココナッツシュガー
血糖値を上げにくい低GI食品。亜鉛やカリウムなどのミネラルも含む。
白砂糖も完全NGではない?体調に合わせた付き合い方
ここまで読むと「白砂糖は体に悪いから、もう絶対食べちゃいけないんだ…」と思うかもしれません。でも実は、白砂糖を完全にゼロにする必要はありません。
白砂糖を代謝するときには、体のビタミンB群やカルシウム・マグネシウムなどのミネラルが必要になることが前の章でわかりました。
つまり、体の中にこれらの栄養がしっかりある状態なら、白砂糖を摂っても大きな問題にはなりにくいということです。
また、食べ方を工夫するのもポイントです。例えば、ビタミンB群を含む卵や豚肉、カルシウムを含む小魚などをしっかり食事からとることで、白砂糖による栄養の消耗を補うことができます。
「一日のトータルの食べ合わせでバランスをとる」 ことで、体の負担を減らせるのです。
ただし、疲れているとき、風邪気味のとき、肌が荒れているときなど、体調が悪いときには白砂糖を控えるのがおすすめです。栄養の消耗が回復を遅らせてしまう可能性があるからです。
つまり、白砂糖は「完全NG」ではなく、体調や栄養状態に合わせて楽しむもの。普段は自然な糖を選びつつ、特別な日や元気なときには気にせず味わう。この柔軟性が心と体を元気にしますよ。

日常の食事から意識していくことがポイントだね。
みんなでおかずをしっかり食べよう!
避けたい糖(人工甘味料)
自然な糖と違い、体に負担をかけやすいのが 人工甘味料 です。代表的なものと特徴をまとめてみました。
ぶどう糖果糖液糖(果糖ぶどう糖液糖)
清涼飲料水や菓子パンなどによく使われる液体甘味料。原料は多くが 遺伝子組み換えトウモロコシ。消化吸収が早く、血糖値を乱しやすいほか、中性脂肪や脂肪肝のリスクも指摘されています。
アスパルテーム
人工的に合成された甘味料で、ゼロカロリー飲料やガムなどに使用。フェニルアラニンという成分を含み、一部の人では頭痛や気分の不安定さを引き起こすことがあります。
アセスルファムK
石油由来の化合物から作られる合成甘味料。非常に強い甘みを持ち、加工食品や飲料に広く使用されています。長期的な安全性については議論が続いており、腎臓や代謝への影響が懸念されています。
スクラロース
砂糖に塩素原子を付加して人工的に作られた甘味料。熱に強いため加工食品や菓子類に多用されていますが、腸内細菌のバランスを乱す可能性が報告されています。
なぜ「ゼロカロリー」でも危険?
人工甘味料の多くは「カロリーゼロ」「糖質ゼロ」と宣伝されています。けれども、甘いのにカロリーが入ってこない ため、脳は「まだエネルギーが足りない」と勘違いしてしまいます。その結果、余計に甘いものを欲する 中毒的なループ に陥ることもあるのです。
つまり人工甘味料は、体に優しいどころか、むしろ代謝を乱し、甘いものへの依存を強めるリスク があります。
食品ラベルに 「果糖ぶどう糖液糖」「アスパルテーム」「アセスルファムK」「スクラロース」と書かれていたら、なるべく避けるのがおすすめです。
自然な糖の選び方
黒糖の選び方(農薬・製法のポイント)
黒糖はさとうきびのしぼり汁をそのまま煮詰めて作られるため、製法や原料によって質に差が出ます。
無農薬のさとうきびを使用しているか
農薬を多用したさとうきびは残留の心配があります。無農薬や有機JAS認証を受けたものを選ぶと安心です。
製法に注意する
本来の黒糖は「純黒糖」と呼ばれるもので、さとうきびの汁を煮詰めただけのもの。これにはカルシウムやカリウムなどのミネラルが豊富に残っています。
一方、「加工黒糖」と表記されているものは、白砂糖や糖みつを混ぜて作られていることが多く、栄養価は下がります。パッケージに“純黒糖”とあるかを確認することが大切です。
はちみつの選び方
はちみつは「どれを選んでも同じ」ではありません。実は、市販されているものの多くは人工シロップが混ざっていたり、加熱処理で大事な酵素が失われていたりします。
体にやさしい本物のはちみつを選ぶためには、次のポイントをチェックしてみてください。
純粋はちみつであること
「加糖はちみつ」や「精製はちみつ」ではなく、「純粋はちみつ」と書かれたものを選びましょう。
ミツバチに人工的な餌を与えていないこと
砂糖水や果糖ぶどう糖液糖などの人工シロップを与えず、自然に咲く花から採蜜したものが理想です。ビルの屋上を養蜂場としている場合のほとんどは砂糖水など人工シロップが与えられています。
非加熱であること
加熱処理されたはちみつは色、香り、酵素やビタミンなどの栄養素が壊れてしまいます。「非加熱(RAW)」の表示があるものを選びましょう。
はちみつは高温処理されるとメチルグリオキサールという毒性の高い物質が増えます。
薬剤を使用していないこと
養蜂の過程でダニ駆除や抗生剤などの薬剤を使用していないかどうかも大事なポイントです。
瓶入りで保存されていること
プラスチック容器よりも瓶の方が、長期保存中の品質劣化や化学物質の溶出リスクが少なく安心です。
採蜜源の環境が汚染されていないこと
はちみつは密を集めるときに、花や樹木についた有害物質なども集めてしまいます。そのため花が咲く土壌や周辺環境が農薬や重金属で汚染されていないことも重要です。オーガニック認証があるものは、より信頼できます。
しかしながら、一般的にスーパーマーケットに売られているはちみつの場合、上記のようなポイントを確認することは困難です。
なので、はちみつを選ぶときはこういった情報が開示しているショップで買うことをお勧めします。
はちみつの活用方法
代謝の回復や、血糖コントロールに使う
はちみつは、代謝をサポートしながら血糖コントロールにも役立つ糖です。
まず、はちみつに含まれる糖はブドウ糖や果糖といった単糖類。分解の必要がないため、体に入るとすぐにエネルギーとして利用できます。疲れているときや、育児・授乳でエネルギー消費が多いときには、スプーンひとすくいで素早く体を助けてくれるのです。
さらに、はちみつは夜間の低血糖を防ぐのにも役立つといわれています。寝る前に少量を摂ることで、眠っている間に血糖が急激に下がるのを防ぎ、夜中に目が覚めにくくなる、つまり睡眠の質が上がりやすくなるのです(分子栄養療法ナビ)。
また、食事の前にひと口はちみつを取り入れるのもおすすめです。ご飯やパンなどのでんぷん質は分解に時間がかかりますが、はちみつを先に少量入れることでエネルギーが補充され、体が「糖を扱う準備」をしやすくなり、血糖値の急上昇を和らげる助けになるとも言われています。
このように、はちみつは「単なる甘さ」ではなく、代謝の回復や血糖の安定を支えてくれる自然のサポート食。毎日の暮らしの中で、タイミングを工夫して少量ずつ取り入れることで、その力を実感しやすくなります。
料理やおやつにおいしく取り入れる
はちみつはそのまま食べるだけでなく、日常の料理やおやつにも手軽に使えます。
フルーツやヨーグルト、チーズにかける
甘さと酸味、塩気が調和して、手軽なデザートに。
ドレッシングやマリネ液、グリルしたお肉のソースに
コクとまろやかさが加わり、味わいが一段と深まります。
焼き芋やかぼちゃにかける
自然な甘さ同士の組み合わせで、満足感のあるスイーツ風に。
はちみつを少し加えるだけで、料理に深みが出て、同時に栄養価もアップ。日々の食卓を、無理なく体にやさしいものに変えてくれます。
風邪や喉の不調時に
昔から「喉の痛みや咳にははちみつ」と言われるように、はちみつには抗菌作用と抗炎症作用があります。風邪のひき始めや喉のイガイガを感じるときに取り入れると、回復を助けてくれます。
はちみつ大根
大根を1cm角(いちょう切りでも良いです)に切って瓶に入れ、はちみつをひたひたになるまで注ぎます。しばらく置くと大根から水分が出て、シロップ状になります。
これをスプーンでそのまま舐めたり、お湯で割って飲むと、喉の炎症をやわらげてくれます。子どもの咳にも昔から家庭で使われてきた民間療法です。
はちみつ塩レモン(経口補水液の代わりに)
風邪で汗をかいたときや、体調を崩して食欲がないときには、水分と電解質の補給が大切です。
・水 200ml
・レモン汁 大さじ1
・はちみつ 大さじ1
・自然塩 ひとつまみ
を混ぜれば、簡単な手作りの経口補水液に。市販のスポーツドリンクよりも自然で体にやさしく、喉にも優しい飲み物になります。
はちみつを肌ケアに使う方法
はちみつは食べるだけでなく、肌や粘膜のケアにも活用できます。強い抗菌作用と高い保湿力があるため、昔から「自然の万能薬」と呼ばれてきました。
傷のケアに
はちみつを直接傷口に塗ると、雑菌の繁殖を防ぎ、治りを早める働きがあるといわれています。医療現場でも「メディカルハニー」と呼ばれる殺菌力の高いマヌカハニーが使われることがあるほどです。小さな切り傷や擦り傷の応急ケアに取り入れると安心です。
手作り化粧水に
はちみつには強い保湿力があるため、安心・安全な手作り化粧水ができます。
・水 100ml
・グリセリン 5ml
・はちみつ 小さじ1
を混ぜて作ります。作り置きする場合は冬で10日程度、夏で1週間以内に使い切りましょう。
市販の化粧水の添加物が気になる方にもおすすめです。
カンジダ症のかゆみに
カンジダ症のときは「はちみつも控えたほうがいい」と一般的には言われています。なので、ここで「はちみつを使う」と聞くと驚かれるかもしれません。
ですが、私自身の体験として、カンジダ膣炎で強いかゆみに悩んでいたとき、患部に本物のはちみつを直接塗ったところ、すぐにかゆみが落ち着いたことがありました。
抗菌作用や抗真菌作用の強さが関係しているのかもしれません。カンジダ症治療とはちみつについての研究もされていました。(10.1016/j.mycmed.2017.07.003)
大切なのは、必ず純粋で混ぜ物のない本物のはちみつを使うこと。加糖はちみつや人工シロップが混ざったものでは効果が期待できないだけでなく、逆に刺激になる可能性もあります。
もちろん、症状が続く場合や不安なときは、自己判断に頼らず必ず医療機関を受診してくださいね。
はちみつの色や種類で使い分ける
はちみつは花の種類や土地の環境によって色や風味が大きく変わります。色ごとに含まれる成分や効果の特徴があるので、体調や目的に合わせて選ぶのもおすすめです。
ここで、色ごとの特徴をまとめた表を作ってみました。
色 | 主な種類 | 味・風味の特徴 | 期待できる効果・特徴 |
白色系 | 白クローバー、ハニーデュー、アカシア等 | クセが少なく食べやすい。上品でやさしい甘さ | 消化にやさしく、日常使いにおすすめ。寝る前の栄養補給に。 |
黄色系 | アカシア、クローバー、カリー、マリー、ジャラ、百花蜜(ワイルドフラワー)等 | ほどよい香りと華やかな甘さ | 疲労回復やリフレッシュに。ビタミン・ミネラルをバランスよく含むため、オールマイティーに使える。 |
茶色系 | 栗、ヘザー等 | コクがあり、風味が強め | 抗酸化成分(ポリフェノール)が豊富。代謝の悪い人や炎症がある人におすすめ。 |
黒色系 | そば、スティングレス等 | 独特の強い香りと濃厚な甘さ | ミネラル分を多く含み、抗菌・抗炎症作用が強い。疲労回復にも。 |
(参考 はちみつの教科書|有馬ようこ はちみつの成分と薬効|渡辺武)
※はちみつは採蜜場所や時期によって色味が変わるため、色と種類について変動があります。
はちみつ調理の注意点(加熱はNG!黒糖との使い分け)
はちみつは加熱に弱い食品です。高温で加熱すると、せっかくの酵素やビタミンが失活してしまい、栄養価が大きく下がってしまいます。また、煮詰めすぎると一部の糖が変化し、かえって消化に負担をかけることも。(青空養蜂場、ScienceDirect)
そのため、はちみつは非加熱でそのまま使うのが基本。一方で、加熱調理やお菓子作りで甘みを加えたいときには、黒糖を使うのがベスト。黒糖は熱を加えても栄養が残りやすく、コクと深みが出るため料理のアクセントにもなります。
「非加熱ははちみつ、加熱は黒糖」と覚えておくと、自然の甘さを効果的に使い分けられます。
まとめ
無理な砂糖断ちより「体にいい甘さ」と上手に付き合う
「砂糖は悪いからゼロにしなきゃ」と思い込むと、かえってエネルギー不足やストレスで体調を崩してしまうことがあります。大切なのは、甘さを完全にやめることではなく、“体に良い甘さを選ぶ” こと。
黒糖&はちみつは、栄養を含んだ‘‘体を助ける糖‘‘
黒糖にはカルシウムや鉄などのミネラル、はちみつにはビタミンや酵素が含まれており、どちらも白砂糖にはない栄養を持っています。単なるエネルギー源ではなく、体の代謝や回復を助けてくれる糖 なのです。
我慢しない自然派ライフで元気に過ごそう
特別な日にはスイーツを楽しみつつ、日常では黒糖やはちみつなど自然な糖を取り入れる。そのバランスが、ストレスのない健康習慣を作ります。
無理な砂糖断ちではなく“甘さと上手につきあう” 自然派ライフで、心も体も元気に過ごしていきましょう。