パルスイートは人工甘味料だから体に悪い?デメリットは?

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「健康のために、いつもの砂糖を控えたいな」「でも、甘いものが完全にゼロになるのは寂しい…」そう思って、カロリーオフの甘味料であるパルスイートに興味を持っている方は多いのではないでしょうか。気軽にカロリーや糖質をカットできる強い味方のように感じますよね。

その一方で、「人工甘味料って、なんだか体に悪そう」「ネットで色々な情報を見るけど、実際のところどうなの?」といった漠然とした不安を感じている方もいらっしゃるかもしれません。

パルスイートを試してみたい気持ちと、デメリットがあるなら知っておきたいという気持ちの間で揺れ動いている、そんなあなたのために、今回はパルスイートのデメリットに焦点を当てて、購入前に知っておくべき情報をお届けします。

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パルスイートとは

パルスイートの主成分は、アスパルテームやスクラロースといった「合成化合物」です。これらの成分は、砂糖の約3倍という非常に強い甘味を持ちながら、人間の体内でほとんどエネルギーとして利用されないため、「カロリーゼロ」や「低カロリー」として表示されています。これが、血糖値の上昇を抑えたい方やカロリー制限をしている方にとって、砂糖の代替品として注目される大きな理由です。

パルスイートの成分

なぜパルスイートは少量で甘く、カロリーがほとんどないのでしょうか。その秘密は、含まれている「成分」にあります。パルスイート®の主成分は、アスパルテームやスクラロースといった合成化合物です。これらの成分は、自然界に存在するものではなく、人工的に作られた甘味成分なのです。

アスパルテームやスクラロースは、ほんの少しの量でも強い甘味を感じさせることができます。この「少量で済む」という点が、結果的に使用する全体の量を減らし、カロリーを抑えることにつながるわけです。砂糖のように、たくさん使う必要がないんですね。

パルスイートの使用目的

パルスイートが主にどのような目的で使われているかというと、一番はやはり「砂糖の代替品」として、カロリーや糖質をコントロールしたい場面です。

特に、血糖値の上昇を緩やかにする必要がある糖尿病の方や、体重管理のためにカロリー制限を行っている方にとって、パルスイート®は甘さを楽しみながらこれらの健康目標をサポートしてくれる心強い味方とされています。砂糖の代わりに飲み物に入れたり、料理に使ったりすることで、糖質の摂取量を抑えることができるからです。

また、先述の通り砂糖の約3倍の甘さがあるため、少量で済むという特性から、ジュースやお菓子、ヨーグルトなどの一般的な食品にも甘味料として広く利用されています。これは、製造コストの面でもメリットがあるためですが、知らず知らずのうちに口にしている機会は意外と多いはずです

パルスイートのメリット

カロリー、糖質オフ

パルスイートの最も大きな魅力の一つは、何と言ってもそのカロリーと糖質を大幅にカットできる点です。なぜなら、パルスイートは砂糖と同じくらいの甘さを、なんと砂糖の約1/3の量で感じることができるからです。

これはつまり、普段コーヒーや紅茶に入れている砂糖をパルスイートに置き換えたり、料理の味付けに砂糖の代わりに使ったりするだけで、摂るカロリーや糖質の量をぐっと減らせるということです。

例えば、煮物を作る際に砂糖をたっぷり使う代わりにパルスイートを使えば、美味しさはそのままに、よりヘルシーな一品に仕上がります。

スティックコーヒーに人工甘味料が入っていることも多いです。

血糖値が気になる方でも使いやすい

健康診断などで「血糖値が高めですね」と言われたことがある方や、日頃から血糖コントロールを気にされている方にとって、砂糖の摂取量は特に気になる点でしょう。砂糖などの糖類を摂ると、食後に血糖値が急上昇することが知られています。

その点、パルスイートは、主成分の一つであるアスパルテームなどが体内でほとんど血糖値の上昇に影響を与えない成分からできているため、血糖値スパイクを気にすることなく甘さを楽しむことができます。

パルスイートに含まれる主要な甘味成分が、体内でブドウ糖のように吸収されて血糖値を上げるという性質を持たないためです。

もちろん、摂りすぎは推奨されませんが、適量を使う分には、血糖値を大きく変動させるリスクを抑えながら甘さを楽しめると考えられます。これは、美味しく健康的な食生活を目指す上で、非常に心強いメリットと言えるでしょう。

虫歯の心配を減らせる

甘いものを食べたり飲んだりした後に気になるのが、虫歯のリスクですよね。虫歯は、口の中にいる細菌が食べ物に含まれる糖類を栄養にして酸を作り出し、歯を溶かすことで発生します。

パルスイートの嬉しい点は、この虫歯の原因となる「糖類」をほとんど含んでいないことです。代わりに、パルスイートの甘味成分はアミノ酸由来などで構成されており、むし歯菌が酸を作り出すためのエサになりにくい性質を持っています。

もちろん、パルスイートを使ったからといって食後の歯磨きが不要になるわけではありませんが、砂糖を使った場合に比べて、虫歯のリスクを軽減できるという点は、日々のデンタルケアを意識する上で見逃せないメリットと言えるでしょう。

パルスイートのデメリット

カロリーがないという魅力的な特徴を持つパルスイートですが、使用を検討する上で、理解しておくべきいくつかのデメリットや懸念点があります。

「自然ではない」ことへの心理的な抵抗と長期的な影響の不確実性

パルスイートの成分は合成化合物で、てん菜やサトウキビから作られる砂糖のように、植物由来の「自然なもの」ではありません。化学的な処理を経て作られているという事実に、心理的な抵抗を感じる方もいらっしゃるでしょう。

また、人工甘味料が食品に使われるようになってからの歴史は、砂糖に比べるとまだ浅いと言えます。そのため、ごく少量ずつとは言え、長期間にわたって摂取し続けた場合に、人間の体にどのような影響があるのかについては、現在も世界中で様々な研究が進められている段階です。現時点では「適切に使用する限り安全」とされていますが、将来的に新たな知見が出てくる可能性もゼロではなく、この「不確実性」をデメリットと感じる方もいらっしゃるかもしれません。

安全性に関する継続的な議論がある

パルスイートに含まれるアスパルテームなどの人工甘味料については、過去から様々な研究結果が発表され、その安全性について議論が続けられてきました。中には、特定の動物実験で健康への悪影響を示唆するような報告が出たこともあり、それらがニュースとして取り上げられる度に、「やっぱり人工甘味料は危険なんじゃないか?」といった不安が広がることがあります。

現在の日本の食品安全基準においては、厳しい評価を経て使用が認められていますが、インターネットなどでは過去の古い情報や、限定的な研究結果に基づいた不安を煽るような情報も見受けられます。これにより、パルスイートを含む人工甘味料全般に対して、漠然とした不信感や不安を抱いてしまう可能性があることも、ユーザーにとってはデメリットと言えるでしょう。

ダイエット目的での使用に疑問符

パルスイートを手に取る方の中には、「カロリーゼロだから、これで甘いものを楽しめば痩せられるかも!」と、ダイエット効果を期待している方も多いのではないでしょうか。

しかし、提供された情報にある通り、世界保健機関(WHO)は2022年にアスパルテームを含む人工甘味料について、「体脂肪の減少には寄与しない可能性がある」として、ダイエット目的での使用を推奨しない旨の発表を行いました。

これは、「カロリーゼロだから食べても(飲んでも)太らない」と安易に考え、かえって他の食事でカロリーを摂りすぎてしまったり、人工甘味料の甘さに慣れてしまい、結果的に摂取カロリーの管理に繋がらない可能性を示唆しています。

ダイエット効果を第一に期待してパルスイートの購入を検討している方にとっては、このWHOの発表は、自身の目的とパルスイートの特性が必ずしも一致しない可能性を示す、重要なデメリットとなりうるでしょう。

パルスイートの安全性

パルスイートの発がん性リスクについて

不安を感じるきっかけとなったのは、世界保健機関(WHO)の傘下にある国際がん研究機関(IARC)が、パルスイートの主成分であるアスパルテームを「発がん性の可能性あり」という分類に位置づけたという報道です。

具体的には、IARCの発がん性分類において、4段階あるうちの下から2番目にあたる「グループ2B」に指定された、という事実が伝えられました。これは、一部の動物実験や限定的な人間での研究において、発がん性との関連を示唆する証拠が見られたためです。

この「グループ2B」という分類は、ガソリンエンジンの排ガスや鉛などと同じレベルだと報じられ、さらに不安を煽ったかもしれません。しかし、ここで理解しておくべき重要な点があります。IARCが行うのは、ある物質に「ハザード(危険性そのもの)」があるかどうかを特定することです。

「グループ2B」は、「人に対して発がん性があるかもしれないが、その証拠はまだ限定的である」という段階を示しており、「人に対して発がん性がある」と断定されたわけではありません。

この分類は、あくまで物質そのものの危険性に着目したものであり、私たちが実際にその物質をどれくらい摂取するのか、といった「リスクの大きさ」を評価するものではないのです。

摂取量に基づくリスク評価

同じくWHOの傘下にある、食品添加物の安全性評価を専門に行うFAO/WHO合同食品添加物専門家会議(JECFA)は、IARCの発表と同時期に、アスパルテームの安全性に関する評価結果も発表しました。

JECFAは、食品添加物を私たちが「実際に摂取した際の健康への影響」を評価する機関です。

そして、JECFAが出した結論は、「過去の評価(1981年)で設定した許容一日摂取量(ADI)を変更する理由はない」というものでした。

これはつまり、JECFAとしては、既存の科学的データを評価した結果、定められたADIの範囲内でアスパルテームを摂取するのであれば、健康への悪影響はない、と判断したことを意味します。

このように、WHOからはIARCによる「ハザードの可能性」の指摘と、JECFAによる「ADI内ならリスクは低い」という二つの異なる角度からの見解が同時に示されたため、報道だけを見ると混乱してしまった方も多いでしょう。

結局、どれくらいの量なら大丈夫なの?ADIの具体的なイメージ

JECFAが「変更の必要なし」とした許容一日摂取量(ADI)は、体重1kgあたり1日40mgです。これは、ヒトが一生涯にわたって毎日この量を摂取し続けても、健康への悪影響がないと科学的に判断された量の上限値です。

では、体重別のADIはどれくらいになるでしょうか?

体重 1日の許容摂取量(ADI)
50kg 50kg × 40mg = 2,000mg (2g)
60kg 60kg × 40mg = 2,400mg (2.4g)
70kg 70kg × 40mg = 2,800mg (2.8g)
80kg 80kg × 40mg = 3,200mg (3.2g)

研究の現状と各国の規制

アスパルテームに関する科学的な研究は、動物実験も含め現在も進められています。一部の動物実験で懸念が示された報告がある一方で、人間での研究では過剰摂取しない限りリスクは低いとするものもあり、まだ明確な最終結論に至るにはさらなる研究の蓄積が必要です。

しかし、重要なのは、アスパルテームは各国の食品安全機関によって厳しく管理されている食品添加物であるということです。日本を含む多くの国や地域(アメリカのFDAや欧州連合EUなど)では、JECFAの評価に基づいたADIを参考に、食品への使用基準や量が厳しく定められています。

これは、私たちの健康が守られるように、科学的な根拠に基づいて管理が行われている証拠と言えるでしょう。WHOが日常的に摂取している人に「念のため」摂取量を減らすよう呼びかけている点も、こうした状況を踏まえた上での注意喚起として受け止めるのが良いでしょう。

 

パルスイートの健康への影響

消化器系との関係

パルスイートのような人工甘味料を摂取した際に、私たちの消化器系に何らかの影響を感じるという声は少なくありません。特に、普段あまり人工甘味料を摂り慣れていない方や、一度に多量に摂取した場合に、お腹の不調を感じることがあると言われています。

これは、パルスイートに含まれる一部の成分が、腸の中で吸収されにくかったり、腸内細菌の活動に影響を与えたりすることが理由として考えられています。人によっては、お腹がゴロゴロしたり、ガスの発生が増えたり、お腹が緩くなったりといった症状が出ることがあります。もちろん、これは全ての人が経験するわけではなく、体質や摂取量によって個人差が大きい部分です。もしパルスイートを使っていてお腹の調子が気になる場合は、一度使用を控えたり、量を減らしてみたりするのが良いかもしれません。

インスリンや血糖値への影響は?

パルスイートは砂糖のように血糖値を直接上げることはありません。このため、カロリーや糖質制限をされている方、特に血糖コントロールが必要な方が砂糖の代わりとして利用されるケースが多くあります。

しかし、一部の研究では、人工甘味料を摂取することが、体のインスリン分泌や血糖値の調節機能に何らかの影響を与える可能性を示唆するものもあります。例えば、「甘味を感じることで、脳がインスリンの分泌を促す信号を出すのではないか」といった仮説や、「腸内細菌の変化が代謝に影響するのではないか」といった視点からの研究が行われています。

ただし、これらの研究結果をもって、パルスイートが糖尿病の原因になったり、血糖コントロールを著しく乱したりすると断定することはできません。現在のところ、主要な保健機関や専門機関は、定められた摂取基準量の範囲内であれば安全であるという見解を示しています。重要なのは、パルスイートを「いくら摂っても大丈夫な魔法の粉」と捉えるのではなく、砂糖と同じように「摂りすぎには注意が必要」という認識を持つことです。

パルスイートの代替甘味料

代替甘味料には、大きく分けて自然界にあるものから抽出・生成される「天然甘味料」と、人工的に合成される「人工甘味料」がありますが、ここでは主に天然由来や、カロリー・血糖値への影響が少ない注目の甘味料をご紹介します。

 

主な代替天然甘味料の特徴比較

ここで、ご紹介した主な代替甘味料の情報をまとめて比較してみましょう。甘さやカロリー、GI値などを参考に、自分に合ったものを見つける手がかりにしてください。

種類 原料 カロリー/1g (目安) 甘さ (砂糖を1とする) GI値 特徴・選び方のヒント
ステビア キク科植物 0kcal 約200倍 0 少量で強い甘さ。カロリー・血糖値ゼロ重視なら。独特の風味を試してみる。
アガベシロップ リュウゼツラン 約3kcal 約1.5倍 20 溶けやすく冷たいものに◎。GI値は比較的低いが果糖に注意。風味を楽しむ。
メープルシロップ サトウカエデ樹液 約2.5kcal 約0.25倍 70 風味豊か。ミネラルも。ただしGI値は高め。適量を楽しむ。
はちみつ 花の蜜 約2.9kcal 約1.3倍 70 風味豊か。栄養価も。ただしGI値は高め。種類による風味の違いを楽しむ。
エリスリトール ブドウ糖発酵 0kcal 約0.7倍 0 ほぼカロリー・血糖値ゼロ。お腹がゆるくなる可能性に注意。幅広く使える。
キシリトール 白樺や樫の木など 約3kcal 約1倍 7 甘さ控えめ。虫歯予防にも注目。お腹がゆるくなる可能性に注意。

この表を見ると、カロリーや血糖値への影響を抑えたい場合は、GI値がゼロのステビアやエリスリトールが有力な選択肢となることが分かります。一方、風味やコクを重視したい場合は、メープルシロップやはちみつが良いですが、GI値が高めなので使いすぎには注意が必要ですね。アガベシロップやキシリトールは、それぞれの特性(溶けやすさ、虫歯予防など)を考慮して選ぶと良いでしょう。

砂糖摂取を減らす食生活全体の工夫も大切

どんな甘味料を選ぶかも重要ですが、砂糖との付き合い方という視点では、日々の食生活全体を見直すことも非常に大切です。

例えば、普段何気なく口にしている加工食品や清涼飲料水には、果糖ブドウ糖液糖などの「隠れた糖分」がたくさん含まれていることがあります。商品の成分表示をチェックする際は、「炭水化物」の量だけでなく、その内訳として「糖類」がどれだけ含まれているかを確認する習慣をつけると、知らず知らずのうちに摂りすぎてしまう砂糖の量を減らすことに繋がります。特に清涼飲料水は、冷えていると甘さを感じにくいため、多量の糖類が含まれていることが多いので注意が必要です。

また、自炊をする際に、砂糖の代わりにこれらの代替甘味料を上手に活用するのも有効です。レシピの砂糖を置き換えるだけでなく、素材そのものの味を活かす調理法を取り入れることで、甘味料に頼りすぎない美味しい食事を楽しむこともできます。

 

まとめ

いかがでしたか?この記事では、パルスイートの成分、使用目的、メリット・デメリット、安全性、そして代替甘味料について詳しく解説しました。特に重要なポイントは以下の3点です。

  • パルスイートは合成甘味料であり、カロリー・糖質オフだが、安全性については議論がある
  • 血糖値への影響は少ないとされるが、消化器系への影響やインスリン反応への潜在的な影響も研究されている
  • 代替甘味料は多様であり、特性を理解して使い分けることが重要

自身の食生活における甘味料の摂取状況を振り返り、パルスイートを含む人工甘味料の特性や安全性の情報を改めて確認してくださいね。そして、もし使用しているのであれば、摂取量を意識するとともに、代替甘味料の情報も参考に、より賢い甘味料の選び方や食生活の改善を検討してみましょう。

 

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