私たちの食卓には、さまざまな食品が並んでいます。これらの食品はおいしく安全に、そして長期間保存できるように、多くの加工が施されています。
その加工過程で、食品の味や匂いを改善するために、食品添加物が使われているのはご存知ですか?
食品添加物には、自然の素材から作られるものもあれば、石油から作られるものもあります。
つまり、私たちが口にする食品の中には、知らないうちに石油由来の成分が含まれていることがあるのです。
「食品添加物が入っている食品を食べているということは、石油も食べていることになるのか?」「食品添加物が体に悪いのではないかと心配だ」と感じた方もいるかもしれません。
まずはこの記事で書いてあることだけでも避けてもらえたらと思っています
石油から作られた身近な食べ物
石油は、私たちが普段何気なく使っている様々なものの原料となっています。石油は発電や自動車の燃料だけでなく、私たちの食生活や美容、そして生活のあらゆる場面で欠かせない存在になっています。
そんな中、ここでは石油から作られた食べ物に絞って紹介します。
アイスクリーム
スーパーで手軽に買えるアイスクリーム。あの甘い香りは、実は石油から作られている可能性があるって、ご存知でしたか?
バニラやレモンなど、私たちが普段食べている食品の香料には、石油を原料とした合成香料が使われていることがあります。これらの合成香料は、天然の香りに限りなく近い香りを人工的に作り出すことができ、しかも安く大量に生産できるというメリットがあるんです。
例えば、バニラアイスに使われるバニリンは、石油から作られた代表的な合成香料です。合成香料を使うことで、いつでもどこでも同じ風味の製品を安定して供給できるのです。
なんで石油から香料を作るの?
天然のバニラビーンズなどは値段が高くて、安定して供給するのが難しいからだよ。
それに合成香料は、天然の香りを忠実に再現できるから、「このアイスいつもと味がなんか違う、、」なんてことにもならないでしょ?
あ!そういえばハーゲンダッツバニラにも原材料欄に「香料」って書いてあった!
そうなんだよ、あの無添加に近いハーゲンダッツですらバニラビーンズをケチって香料を入れてるんだよ。。だからあのアイスの匂いを嗅いで「いいにお~~い」なんて言ってる場合じゃないんだよ、、
チョコレート
チョコレートのコーティングに使われている成分で、「パラフィンワックス」という名前を聞いたことがある方もいらっしゃるかもしれません。
このパラフィンワックスは、石油や石炭、シェールオイルなどから作られる物質で、チョコレートに光沢を出したり、高温でも溶けにくくしたり、チョコレートが型から外しやすくなるといった効果があります。
パラフィンワックスは体内で消化されませんが、食品に使用されるパラフィンワックスは、厳しい安全基準をクリアしたものが使用されています。2023年の欧州食品安全機関による調査でも、安全性に関する懸念は報告されていません。
なんでパラフィンワックスが使われるの?
チョコレートは、カカオバターという天然の油脂でできています。しかし、カカオバターは温度に弱く、高温になると溶けてしまう性質があります。そこで、パラフィンワックスのような添加物を加えることで、チョコレートの形状を安定させ、美しいチョコレートにすることができるんです。
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石油から作られた食品添加物
私たちの身の回りにある食品には、さまざまな食品添加物が含まれています。
その中でも、特に注意が必要なのが、石油を原料として作られた食品添加物です。
タール色素編
代表的な例が「タール色素」です。カラフルで見た目も楽しい、子どもが大好きなお菓子やゼリーなどによく使われています。
しかし、このタール色素は、自然界には存在しない人工的な化学物質です。
そのため、私たちの体の中ではなかなか分解されず、体内に蓄積されてしまう可能性があります。
カイガラムシのピンク色素で有名なコチニール色素は一応、天然色素だよね、、キモいけど、、
なんでタール色素が体に悪いの?
タール色素は長期的に体内に蓄積されると、遺伝子に影響が及んで将来的な健康に悪影響を及ぼす可能性が指摘されているんだよ。
一部のタール色素には、発がん性があるのではないかという研究結果も報告されてるから本当に注意してほしい。
そんな危険な添加物がなんで使われているの?
食品メーカーは、食品をより美味しく、見た目も良くしたいからだよ。タール色素は、食品に鮮やかな色をつけ、見た目を良くするから消費者受けがとっても良いんだ。
⇒ではどうすればいいのか?
食品を選ぶ際には、原材料名を必ず確認しましょう。原材料名に「タール色素」と記載されている商品は、避けることをおすすめします。
特に、子ども向けの食品には、タール色素が使われていることが多いので、注意が必要です。子どもたちの健康を守るためにも、親がしっかりと食品を選ぶことが大切です。
食品の色付けに使われる人工着色料
食品の色付けに使われる人工着色料には、赤色、青色、黄色など様々な種類があります。
これらの着色料は、食品をより美味しそうに見せるために使われていますが、さきほども言ったように一部の着色料には、発がん性やアレルギーなどの健康への悪影響が指摘されています。
赤色系の着色料は、特に注意が必要です。
赤色2号、赤色3号、赤色40号などは、発がん性や染色体異常、アレルギーなどのリスクが指摘されており、一部の国では使用が禁止されているものもあります。
赤色106号(危険)に至っては、日本だけで使用が認められている着色料です。
あの不自然な赤色をしているサクラエビやかまぼこの赤色色素が106号と言われています
青色系の着色料である青色1号や青色2号は、多くの国で使用されており、人への発がん性は確認されていません。
黄色系の着色料である黄色4号や黄色5号も、一般的に安全とされています。
緑色系の着色料である緑色3号も、人への悪影響は確認されていません。
これらの着色料は、特に濃く着色された食品によく使われています。
例えば、お祭りの屋台のかき氷など、色が鮮やかな食品は、だいたいこれらの着色料が使われていると思ってよいです。
これらのリスクを避けるためにどんな心構えをしておけばいい?
- できるだけ自然な色の加工食品を選ぶ
- 着色料の種類を確認する
- 色の濃い食品は避ける
ただし、すべての着色料が体に悪いわけではありません。 食品添加物に関する情報は、日々更新されています。最新の情報を参考に、ご自身の判断で食品を選んでください。
まとめ ~添加物の影響は将来突然やってくる~
「添加物なんて気にしたことがなかった」という方もいるかもしれません。
しかし、添加物は私たちの体の中に少しずつ蓄積されていき、ある日突然、健康に問題が出る可能性があるのです。
病気になってから「もっと健康に気をつければよかった」と後悔するよりも、
今からできることを始めましょう。
企業は、商品をより美味しく、長く保存できるように、さまざまな添加物を使用しています。「国産」「厳選」「こだわり」といった言葉に惑わされがちですが、必ずしも安全とは限りません。
「無添加」や「化学調味料不使用」と表示されていても、別の有害な成分が含まれている可能性もあります。
安全な商品を見つけるのは、正直なところ簡単ではありません。値段も高くなる傾向にあります。しかし、健康な体で毎日を過ごしたいと考えるなら、少し手間をかけて安全な食品を選ぶことが大切です。