「デトックススープ」という言葉は、健康志向の人たちの間でよく耳にするようになりました。
体内の毒素を排出してくれると期待され、さまざまなレシピが紹介されています。しかし、どんな野菜でも自由に使えるのでしょうか?
実は、デトックススープに「入れてはいけない野菜」というものは、特にありません。
大切なのは、新鮮な野菜を選ぶことです。缶詰や冷凍野菜は、加工の過程で栄養素が損なわれている可能性があるため、できれば避けましょう。
今回は、デトックススープを選ぶ際の注意点や、おすすめの野菜などを詳しく解説していきます。
デトックススープの定義と効果
デトックススープとは何か。また、その効果について説明します。
デトックススープとは?
デトックススープとは、「detoxification(解毒)」を短縮した名前で、体内の不要なものを排出しやすくするスープです。(健康維持に不要な便や余剰な塩分)
元々は病院で考案された食事で、心臓外科手術の前の患者さんに安全に減量させるために作られたダイエット方法とも言われている。
デトックススープの驚くべき効果
スープを飲むことで、腸や身体の調子を整える効果が期待されます。
- 便秘の改善
- 腸内環境の改善
- むくみ解消
- 基礎代謝向上
- 免疫力の向上
- 美肌効果
など様々な効果が期待されます。
デトックススープのメリット・デメリットとは
嬉しい効果が沢山あるデトックススープですが、メリットデメリットはどんなことがあるのでしょうか。
メリット
- 食事を我慢しなくていい。
- 短期間でダイエット効果あり。
- 味や食材のアレンジがしやすい。
- 作り方もシンプル
デメリット
- リバウンドしやすい。
- 長期間は続けられない。
- 栄養偏る。
- 食事内容が制限される。
デトックススープダイエットのルールや注意点は?
デトックススープの効果が分かったので、次にダイエットを行う際のルールややり方について説明します。
1週間のスケジュール
日数 メニュー そのほかに食べて良いもの 1日目 1日3食スープ バナナ以外の果物 2日目 1日3食スープ じゃがいも・さつまいも(夕食のみ) 3日目 1日3食スープ バナナ以外の果物・ゆで野菜(ブロッコリー・ほうれん草 など) 4日目 1日3食スープ+バナナ(1本/食) ―― 5日目 1日3食スープ+肉+トマト ―― 6日目 1日3食スープ+肉+ゆで野菜(ブロッコリー・ほうれん草 など) ―― 7日目 1日3食スープ+玄米ご飯 ――
果物は基本的に何食べてもいいのですが、バナナを食べてもいいのは、4日目のみです。野菜も日によって制限があります。
2日目のじゃがいもやさつまいもは茹でるか、蒸すかにする。
その他食べてもいい野菜は、調味料(マヨネーズなど)をつけずそのまま食べるにする。
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デトックススープを飲む際の注意点
- 食事スケジュールを守る。
- 砂糖や甘味料は使用しない。
- 揚げ物、薄力粉を摂取しない。
- 飲み物は水、お茶、ブラックコーヒー。(冷たい飲み物やお酒は避ける)
- 野菜を煮込みすぎると栄養素が損なわれるので、さっと煮る。
デトックススープに入れてはいけない野菜はある?
デトックススープに入れる野菜に基本的な制限はありません。 どんな野菜でも、スープに入れることで栄養素を効率的に摂取することができるのでとりわけ入れてはいけない野菜はないのです。
ただし、個々の体調や目的に合わせて野菜を選ぶことは重要です。
以下に、体調や目的別にデトックススープに取り入れたい野菜をリストアップしたので参考にしてください
体調・目的 | おすすめの野菜 | 控えたい野菜 | 理由 |
---|---|---|---|
胃腸が弱い | 白菜、かぶ、大根、にんじん、セロリ、パセリ、きのこ類 | トマト、ナス、キャベツ、ピーマン、レタス | 酸性の成分や食物繊維が多い |
便秘解消 | キャベツ、ブロッコリー、カリフラワー、さつまいも、ごぼう、こんにゃく | 食物繊維が豊富 | |
むくみ解消 | きゅうり、アスパラガス、とうもろこし、パセリ、セロリ | カリウムが豊富 | |
美肌効果 | トマト、ピーマン、ブロッコリー、パプリカ、アボカド | ビタミンCやβ-カロテンが豊富 | |
ダイエット | キャベツ、きのこ類、わかめ、海藻類 | じゃがいも、かぼちゃ、コーン | カロリーや糖質が高い |
その他 | アスパラガス(腎臓病の方) | カリウムが多い |
上記のほか、入れないほうがいい食材として、芋類があげられますが、これはカロリーの高さから控えたほうがいいという理由です。
また、煮汁、茹で汁に野菜などのビタミンが流出するものもあるのでなるべく生野菜から煮込んで、スープとして汁を飲んで栄養を摂取するようにしたいですね。
中国産の冷凍野菜は入れてはいけない!
冷凍野菜はとても人気がありますよね。業務スーパーでたくさん買い込む人も見かけます。
ただ、冷凍野菜の多くは中国産が多く、品質面で不安があります。人為的で体に良くない影響がある成分がスープの中に染み出す可能性もあります。
冷凍野菜を使う場合は、パッケージの裏側をしっかり見て産地を確かめるようにしてください。
使うなら国産かオーガニックで!
デトックススープおすすめ野菜とは?
では、デトックススープにはどんな食材を入れたらよいのか?おすすめ野菜や、入れない方がいい野菜について説明していきます。
必ず選ぶべき野菜3選
キャベツ
キャベツには、動脈硬化や高血圧の予防や肥満改善などさまざまな疾患の予防や改善に効果があります。
セロリ
セロリには、ビタミンC,B群、ミネラル類、食物繊維などが含まれています。高血圧、ガン予防、血中コレステロール値低下作用もある。
玉ねぎ
玉ねぎは疲労回復に必要なビタミンB1の吸収を助け新陳代謝を活発にし、血液をさらさらにします。風邪の予防にも役立ちます。糖尿病予防や肥満防止などの効果も期待されます。
その他オススメの野菜
トマト
皮の赤い色素に含まれるリコピンが有害な活性酸素の働きを抑える強い抗酸化作用があり、ガンや動脈硬化が高いです。またクエン酸などの働きで血糖値の上昇まで抑えてくれます。
人参
人参に含まれるカロテンは、体内に取り入れると、ビタミンAに変化し、免疫力を高めて、皮膚や粘膜を強くします。また、がんや心臓病、動脈硬化などを予防する効果があります。
きのこ
きのこは低カロリーでミネラルや食物繊維を多く含む食材です。食物繊維は便通をよくするために必要です。食物繊維をとり、腸内環境を整えると便秘の予防解消につながります。
その他、食物繊維豊富なごぼう、蓮根などの根菜類や生姜、ねぎなどの体を温める食材を入れるのもおすすめです。
日持ちしやすい野菜と、しにくい野菜の区別は↓の記事で詳しく書いてるよ!
デトックススープの基本の作り方
スープを作る時の注意点
- 砂糖は入れない⇨食事全体の糖質制限するため。
- 加工食品はいれない⇨ベーコンなどの代わりにお肉などにする。
- 塩は入れ過ぎない。⇨摂りすぎると高血圧や腎臓病などの病気を招く恐れがある。
忙しい人には、具材の作り置きがおすすめ
1回に7〜8食分などまとめて作って冷凍保存してその都度食べる方法もあるので、仕事や家事で忙しい人にもおすすめです。
デトックススープの簡単アレンジレシピご紹介
デトックススープの簡単なアレンジをご紹介いたします。
タンパク質補給豆乳味噌スープ
- ささみ、きのこや、玉ねぎ、人参などの野菜を出汁で煮ます。
- 煮えたら豆乳を入れ軽く煮、味噌で味を整えます。
豆乳には大豆たんぱくが含まれています。また、ささみにもたんぱく質がふくまれてるのでタンパク質を補給することができます。また、「イソフラボン」も豆乳に含まれていて、骨の健康維持に期待できます。また、味噌にも健康を維持するための栄養素がたくさん含まれています。
豆乳味噌スープは満足感をしっかり得られるので、間食もつながるね。
体内の炎症を取ってくれるカレースープ
- 鍋にオリーブオイルを熱し、ニンニク、生姜を入れ炒める。
- キャベツ、トマト、きのこ、水を入れ煮込む。
- コンソメ、カレー粉を入れ味を整える。
ピリッとしたカレー粉がいいアクセントになっています。カレー粉のターメリックが体内の炎症をとってくれる作用があります。
低カロリー中華スープ
- 鍋にごま油をいれます。にんじん、きのこ、白菜を入れ炒めます。
- 水を加え煮立ったらわかめ、鶏がらスープをいれます。
- 最後に溶き卵、ごま、青ネギを加えたら出来上がりです。
食物繊維やたんぱく質も含まれているのでバランスのよいスープになっています。
わかめの代わりにスープ用寒天など代用してもいいね。
デトックススープに入れてはいけない野菜のまとめ
いかがですか?
デトックススープに特に「入れてはいけない野菜」という決まりはありません。
デトックススープは、新鮮な野菜をたっぷり食べられる健康的な食事法です。特別な食材は必要なく、冷蔵庫にある野菜で簡単に作れます。ぜひ、ご自身の体質や好みに合わせて、オリジナルのデトックススープを試してみてください
【参考文献】
シンクヘルス株式会社https://health2sync.com/ja/blog/diet-detox-soup/
野菜の便利帳(高橋書店)白鳥早奈英 板木利隆 監修