毎日、家族のために作る温かい食事。その後に必ずやってくる食器洗いは、私たち主婦にとって日課ですよね。油汚れが気になる食器や調理器具を、丁寧に洗う。
家族の健康を守る大切なルーティンですよね。
でも、ちょっと立ち止まって考えてみてください。毎日使う食器用洗剤、本当に安心できるものなのでしょうか?
もし、私たちが毎日使っている洗剤が大切な家族の健康に、何らかの影響を与える可能性があるとしたら…。そう考えると、少し不安になりませんか?
今回は、意外と知られていない食器用洗剤の潜在的な危険性について、一緒に考えていきましょう。
食器用洗剤の残留と安全性
スーパーやドラッグストアで手軽に購入できる食器用洗剤の多くには、「合成界面活性剤」という成分が含まれています。
これは、主に石油を原料として人工的に作られたもので、本来は混ざり合わない油汚れと水を結びつけ、洗い流す働きをします。
CMなどでは、その優れた洗浄力が強調されていますが、強力な洗浄力の裏側には、私たちの体に刺激となる可能性のある成分が含まれていることも否定できません。
特に注意したい!代表的な3つの合成界面活性剤
数多くの種類がある合成界面活性剤の中でも、特に注意しておきたい成分が3つあります。
アルキルエーテル硫酸エステルナトリウム(AES):特徴と残留の可能性
AESは、皮膚の表面にある角質層を溶かし、さらに奥へと浸透することで、皮膚に炎症などの障害を引き起こす可能性があると言われています。
さらに懸念されるのは、AESの製造過程で触媒として使用される「ジオキサン」という物質です。
ジオキサンは発がん性が疑われており、AESに微量ながら混入している可能性が指摘されています。もし、皮膚を通してこのジオキサンが体内に侵入した場合、お腹の赤ちゃんに先天的な異常を引き起こす可能性も否定できないのです。
ポリオキシエチレンアルキルエーテル(POER):特徴と残留の可能性
POERは、AESと同程度の毒性を持つとされています。さらに問題なのは、POERが微生物によって分解されにくい性質を持っていることです。
そのため、使用後のPOERは河川や湖沼に蓄積し、深刻な環境汚染を引き起こす原因となることが懸念されています。
アルキルスルホン酸ナトリウム(SAS):特徴と残留の可能性
SASは、食器用洗剤の泡立ちを良くするために配合される成分です。
しかし、この成分は肌のタンパク質を破壊する性質があり、これが原因で手荒れすることがあります。
特に、乾燥肌や敏感肌の方にとっては、SASが含まれた洗剤の使用はできる限り避けたほうがよいです。
合成界面活性剤以外の洗剤に含まれるリスク
ここからは合成界面活性剤だけでなく、もしかしたら肌荒れの原因になっているかもしれない、他の成分について一緒に考えてみましょう。
食器を綺麗にするための洗剤ですが、中には私たちの肌にとって刺激になりかねない成分も潜んでいます。
例えば、香り付けのために使われる合成香料や、色を鮮やかに見せるための着色料。これらは、特にデリケートな肌の方や、アレルギー体質の方にとっては、かゆみや炎症といった肌トラブルを引き起こす可能性があります。毎日使うものだからこそ、少しでも気になる成分は避けたいですよね。
長時間使用で蓄積する負担
これらの成分が含まれた洗剤を毎日使っていると、お料理の後片付けなど、どうしても洗剤に触れる時間が長くなってしまいます。
その積み重ねが、肌への小さな負担となり、徐々に肌のバリア機能を弱めてしまうことがあるのです。気が付いた時には、手がカサカサになったり、赤みが出てしまったり…。
防腐剤が多い洗剤は要注意
洗剤の品質を保つために、多くの洗剤に防腐剤が配合されています。もちろん、必要なものではあるのですが、種類や使用量によっては、私たちの肌に悪影響を及ぼすことがあるんです。
特に、パラベン類やフェノキシエタノールといった防腐剤は、刺激を感じやすく、アレルギー反応を引き起こす可能性も指摘されています。少しでも肌への負担を減らすために、防腐剤の種類や量にも注意を払いたいものです。
香料も要注意
洗剤の香りは、毎日の家事を少しでも快適にするための大切な要素ですよね。でも、もしその香りが強すぎたり、自分の好みではない場合、使うたびに不快な気分になってしまうことも。
さらに、強い香りの洗剤には、合成香料が多く含まれている可能性があり、それが肌荒れやアレルギーの原因になることもあるのです。香りを選ぶ際には、成分表示も一緒に確認する習慣をつけたいですね。
次の表は、洗剤に含まれる可能性のある注意したい成分と、その影響をまとめたものです。ぜひ、洗剤選びの参考にしてみてください。
より安心な食器の洗い方
重曹を使った食器洗いと注意点
今回ご紹介したいのが、「重曹」を使った食器洗いという方法です。重曹って、お掃除にも使えるイメージがあるかもしれませんが、実は食品にも使われる炭酸水素ナトリウムという安全な物質なんです。特に食用の重曹を選べば、さらに安心して使うことができますよ。
「本当に重曹だけで食器の油汚れって落ちるの?」と疑問に思うかもしれませんね。実は、油汚れの多くは酸性の性質を持っています。
一方、重曹は弱アルカリ性。この性質を利用して、重曹が油汚れを中和してくれるので、力を入れなくても汚れが落ちやすくなるんです。
重曹を使った食器洗いの方法
使い方はとっても簡単です。普段お使いのスポンジに、粉末の重曹を適量振りかけて、いつものように食器を優しくこするだけ。これだけで、油汚れもスッキリ落とすことができるんです。
ただ、ここで少し注意していただきたいのが、重曹には研磨作用があるということ。デリケートな素材の食器を洗う際は、力を入れすぎないように優しく洗ってくださいね。心配な場合は、 目立たない場所で試してみるのがおすすめです。
しつこい汚れにはつけ置き洗いが効果的!
もし、グラスのくすみやこびり付いた汚れが気になる場合は、つけ置き洗いがおすすめです。100mlの水に対して大さじ1〜2杯の重曹を溶かしたものに食器を浸けて、1時間ほど置いてみてください。その後、軽くこすり洗いするだけで、見違えるほどピカピカになりますよ。
さらに嬉しいことに、重曹は食器洗いだけでなく、台所の油汚れにも効果を発揮してくれるんです。コンロ周りの頑固な油汚れも、重曹ペーストを塗ってしばらく置いてから拭き取ると、驚くほど綺麗になります。
固形石鹸の選び方と使い方
昔から使われてきた固形石鹸は、シンプルな成分でできているものが多く、肌にも環境にも優しい洗い方の一つです。食器洗いには、香料や着色料などの余計な添加物が含まれていないものを選ぶのがおすすめです。
「でも、固形石鹸って泡立ちが悪くて、ちゃんと汚れが落ちるのかしら?」と心配になるかもしれませんね。確かに、一般的な食器用洗剤に比べると泡立ちは控えめかもしれません。でも、大切なのは泡の量よりも質なんです。
スポンジにしっかりと水分を含ませて、固形石鹸をよく擦りつけ、きめ細かい泡をたっぷりと立てることが、汚れを落とすための重要なポイント。泡が汚れを優しく包み込むように洗うことで、油汚れもすっきり落とせますよ。
洗剤を使わない洗浄:アクリルたわしの効果と使い方
そしてもう一つ、ぜひ試していただきたいのが「アクリルたわし」です。100%アクリル毛糸で編まれたこのたわし、見た目は可愛らしいのですが、実はすごい実力を持っているんです。
アクリル繊維の表面には、目には見えないほどの小さな凹凸がたくさんあります。この微細な凹凸が、油汚れをしっかりと絡め取る秘密。
だから、ひどい油汚れでなければ、洗剤を使わなくても、水だけで驚くほどきれいに洗い上げることができるんです。
もし、頑固な油汚れには、ほんの少し重曹をアクリルたわしに振りかけてみてください。
重曹のアルカリ性とアクリルたわしの吸着力が合わさることで、力を入れなくても簡単に汚れを落とすことができますよ。
おすすめの無添加食器洗剤
【ミヨシ石鹸】食器洗いせっけん

商品の特徴
- 天然由来成分であるナタネ脂肪酸カリウム、パーム脂肪酸カリウムを使用
- 香料・着色料・防腐剤無添加で、弱アルカリ性
- 細かな泡立ちで汚れを落とし、食器をきれいに洗い上げる
- サトウキビ由来のバイオマスプラスチックボトルを使用している
- 内容量 g、価格は↓のAmazonからご確認下さい

【カネヨ石鹸】食器用液体せっけん

商品の特徴
- 純石けん分にヤシ油由来の成分を使用。
- 香料・着色料・防腐剤無添加で、弱アルカリ性
- 泡切れが早く、しっかりと洗い上げる
- 1.4㎏の大容量なので、別容器に詰め替えて使うとよい
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【arau.(アラウ)】台所用せっけん

商品の特徴
- 純石けん分にはヤシ油とパーム油を使用しており、弱アルカリ性
- 手荒れを防ぐ、シソ葉エキス&アロエエキスを配合している
- 天然ハーブのラベンダー&スペアミントの香りがさわやかである
- 泡切れがよく、油汚れもすっきりと洗う
- 内容量 g、価格は↓のAmazonからご確認下さい

【シャボン玉石けん】台所用石けん泡タイプ

商品の特徴
- 香料・着色料・酸化防止剤無添加の弱アルカリ性洗剤
- 昔ながらの釜炊き製法(ケン化法)で作り、天然保湿成分を含んでいて手荒れを防ぐ
- ポンプによる泡タイプで湿らせたスポンジにつけて洗える
- 次回スポンジを利用するための除菌作用の働きがある
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【太陽油脂】パックスナチュロン 台所のせっけん

商品の特徴
- 植物性油脂のひまわり油・パーム油・ヤシ油を原料としている
- 無香料・無着色の弱アルカリ性洗剤
- 洗剤は粘度のある液体で、汚れをしっかり落とす
- ポンプによる泡タイプで、湿らせたスポンジに直接つけて洗える
- 内容量 g、価格は↓のAmazonからご確認下さい

【Mマーク(松島油脂)】台所用液体せっけん

商品の特徴
- 天然植物油のパーム核油・べに花油を原料にした弱アルカリ性洗剤
- 釜炊き製法で百時間かけて炊き上げた液体せっけんである
- 泡立ちは良く、泡切れも早いので洗浄成分が残りにくい
- 植物油に含まれる天然保湿成分のグリセリンの働きで手肌の荒れを防ぐ
- 内容量 g、価格は↓のAmazonからご確認下さい

まとめ
いかがでしたか?この記事では、私たちが毎日使う食器用洗剤に潜む可能性のある危険性と、より安心な食器の洗い方について解説しました。特に重要なポイントは以下の3点です。
使用している食器用洗剤の成分表示を確認し、合成界面活性剤の種類や添加物の有無をチェックしてみてください。そして、もし気になる成分が含まれていたり、肌への刺激を感じている場合は、重曹、固形石鹸、アクリルたわしといった代替の洗浄方法を試してみることをお勧めします。