日本人の食卓に欠かせない米。
毎日食べている米の正体が、「プラスチック米」かもしれないことをご存じですか?
「プラスチック米って何?」「どうすれば食べずに済むの?」
という疑問にお答えして、この記事では、プラスチック米に使用される「精米改良剤」について解説し、安全な米の選び方を紹介します。
プラスチック米と精米改良剤使用の米は違うもの?
「プラスチック米」をご存知ですか?
インドネシアで、中国から輸入した米にポリ塩化ビニール(PVC)が混ざっていたことが話題になりましたが、今回はまた別のお話。 中国の「プラスチック米」が日本に入ってきたという情報はありません。
参考:【アジアの目】中国産・プラスチック米でインドネシア怒り心頭 将来のコメ不足見据え、自給の動きが加速(1/2ページ) – 産経ニュース
ですが、精米改良剤を使用した「新型プラスチック米」は、知らず知らずの内に私たちの口に入っているかもしれません。
精米改良剤使用の「新型プラスチック米」とは
精米改良剤とは、古米にスプレーし、新米のような甘みとツヤを持たせる食品添加物です。
プロピレングリコールは、液体プラスチックとも呼ばれる物質です。
毒性は比較的低いですが、分子量が小さく体内に浸透しやすい、化学物質を運ぶ、などの性質があります。
参考:プロピレングリコールについて|三協化学株式会社|工業用の有機溶剤・薬品メーカー
スーパーに精米改良剤が使われた米が売られている?
残念なことに、精米改良剤を使用した米が表示なしで販売されていたことはあるようです。
参考:「精米改良剤」と称した食品添加物を使用した米の表示について|厚生労働省
表示は義務だけど、守られていなかったんだね。
表示を見れば安全じゃない?精米改良剤の表記には抜け道がある
厚生労働省からの呼びかけもあったから、もう大丈夫なんじゃない?と思いがちですが、実は精米改良剤の表記には、抜け道があるんです。
食品添加物を使用した米は、食品衛生法施行規則別表第3の11ロ「加工食品であって、イに掲げるもの以外のもの」に該当するため、名称等に加え、使用した食品添加物を含む旨(栄養強化の目的で使用されるもの、加工助剤及びキャリーオーバーを除く。)の表示が必要です。
引用:「精米改良剤」と称した食品添加物を使用した米の表示について|厚生労働省
食品添加物を表示しなくてもよいケースは、以下の通りです。
「キャリーオーバー」って何?
最終的には微量になって、その添加物の役割を果たしていないものだよ。
例えば、乳化剤を含むマーガリンを使ってクッキーを製造した場合、クッキーにおいて乳化剤はその役割を果たしていないので、表示しなくてもよいということになります。
精米改良剤では、「キャリーオーバー」はなさそうだね。
精米改良剤は、品質保持と関連するものだから、「栄養強化」もないね。
それでは、「加工助剤」はどうでしょうか。
「加工助剤」なら精米改良剤の表記が省略できる可能性?
加工助剤とは、最終的には食品中から除去されたり、ごく少量しか残っていないものです。
加工助剤とは、食品添加物のうち、次の条件のいずれかに合うもので、表示を省略することができる。
1)最終的に食品として包装する前に食品から除去されるもの。
2)食品中に通常存在する成分に変えられ、かつ、その成分の量が食品中に通常存在する量を有意に増加させないもの。
3)最終食品中に、ごくわずかなレベルでしか存在せず、その食品に影響を及ぼさないもの。
引用:加工助剤 – 食品衛生用語集|BtoBプラットフォーム 規格書
プロピレングリコールは、0.6%以下で表示の義務がなくなります。
0.6%以下なら、品質保持の目的が果たせていないから、ということらしいよ。
参考:・プロピレングリコールの表示について(◆昭和57年10月16日環食化第45号)
精米改良剤使用の米を避ける方法
精米改良剤使用の米を見分ける方法は、残念ながらありません。
以下の食品は精米改良剤使用の米である可能性が高いから、なるべく避けよう。
厚生労働省の通達で「精米改良剤を使用した米を原材料としたおにぎりなどにも表示が必要」とあることから、コンビニやスーパーのおにぎりなどには精米改良剤を使用した米が使われている、と考えられますよね。
また、精米改良剤は古米に使用されるものなので、新米を選べば回避できます。
ブレンド米については、古米なのか新米なのかが不明。精米改良剤を避けたい人はやめておいた方が無難です。
精米改良剤使用の米を食べる健康上のリスク
多くの人が、「液体プラスチックと呼ばれるものを食べるなんて、なんかイヤ」と思うのは当然ですが、「なんかイヤ」以外にデメリットはあるのでしょうか。
プロピレングリコールのリスク
プロピレングリコールは、精米改良剤の他にも餃子の皮やシャンプーなどにも使用されています。
毒性は低いとされていますが、リスクはゼロではありません。
塗り薬などでは、良い成分を運んでくれるけど、悪い成分も運んでしまうんだ。
参考:プロピレングリコールについて|三協化学株式会社|工業用の有機溶剤・薬品メーカー
怪しい?精米改良剤が使われているか見分ける方法
「不自然なツヤがある」「石油のようなにおいがする」とも言われる精米改良剤使用の米ですが、パックに入ったご飯や、炊く前の米をチェックする術はありません。
コンビニ・スーパー、外食、古米・ブレンド米に注意だね。
危険な米は分からないけど、安全な米は分かるんじゃない?
それでは、安全な米の選び方について解説していくよ。
精米改良剤が使われていない米の選び方
危険な米を避けるには、安全な米を選べば解決です。
おすすめの安心できるお米の選び方
安心できる米って、どんな米でしょうか。
チェックすることが多いし、近所のスーパーに置いていないかも。
安全性の高い米を買う方法は、「通販」「ふるさと納税」「食材宅配」。
どれも重い米をお店から自宅に運ばなくてもいいから、一石二鳥だよ。
【安全性の高い米】通販で買う
通販なら、すぐに届いて便利です。
どんな農家さんが作ったかも、じっくり調べることができるので、納得できる米を選ぶことができますね。
【越後米蔵商店】コシヒカリ
商品の特徴
- 新潟県産コシヒカリ
- 日本有機栽培認定食品(有機JAS)
- 一般財団法人日本穀物検定協会「米の食味ランキング」特A
- 甘さと粘りがある
- 内容量5kg、価格は↓のAmazonからご確認下さい
【庄内の恵み屋】つや姫
商品の特徴
- 山形県産つや姫
- 日本有機栽培認定食品(有機JAS)
- 米の食味ランキング、13年連続「特A」
- 水田に鴨を入れる「合鴨農法」は、稲の根の活着と生育を高める
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【ほんだ農場】こしひかり [土の詩]
商品の特徴
- 石川県産コシヒカリ
- JAS認定 有機米
- 赤とんぼや蛍も住める、安全な環境
- 粒が大きく、食べごたえがある
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【米屋清米衛】こしひかり とどみ
商品の特徴
- 鳥取県コシヒカリ
- 日本有機栽培認定食品(有機JAS)
- 保管にもこだわり、低温倉庫で徹底した管理
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【安全性の高い米】ふるさと納税を使う
米は、ふるさと納税の返礼品でダントツ人気。
コスパ良く、気軽にブランド米をゲットできますよ。
「顔が見える生産者」を調べるには、どうしたらいいの?
新米の予約が始まる6~7月には、申込みが集中するので早めにチェックしておきましょう。
【安全性の高い米】食材宅配サービスで買う
食材宅配サービスでも、安全な米を買うことができます。
定期便や登録米、食べ比べコースなど、こだわりや特徴がそれぞれ違うので、自分にぴったりなものを見つけて下さいね。
主な食材宅配サービス
- パルシステム:年間で利用できる「予約登録米」で生産者を応援
- コープデリ:「登録米」で持続可能な米の生産を
- 大地を守る会:古米・ブレンド米が気にならない人なら、「大地のもったいナイ米」でフードロス削減
- オイシックス:産地で選べる米
- らでぃっしゅぼーや:色々な米を食べてみたいなら、「お米制覇」コース
- 坂の途中:田んぼと食卓をむすび、持続可能な社会を目指す
- ビオ・マルシェ:定期予約サービスで、生産者や環境を支える仕組み
- 無農薬野菜のミレー:地域密着で、「顔の見える」生産者
安全で美味しいだけでなく、生産者さんを応援できたり、環境問題に貢献できたりするのがいいね。
まとめ
プラスチック米とは、プロピレングリコールを含む精米改良剤を使用した米のことでした。
精米改良剤を使用した米を食べないためには、安価な市販品や古米・ブレンド米を避けること。
安心な米は、通販、ふるさと納税、食材宅配から選んでみて下さいね。