ステンレスフライパンを使い倒した男がくっつく原因を解説

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健康知識

高温になっても有毒ガスが発生しないステンレスフライパン。コーティングがはがれることなく長く使えるので、購入を検討している方も多いのではないでしょうか。

でも、ステンレスフライパンは食材がくっつきやすく、購入しても使いこなせるかが心配ですよね。

そこで今回はステンレスフライパンに食材がくっつかない調理方法を解説します。

コツがわかれば、肉料理や目玉焼き、餃子などもおいしく焼き上げることができますよ。ぜひ参考にしてくださいね。

ステンレスフライパンの特徴やメリット、デメリットは買ってはいけないフライパンとおすすめの安全なフライパンに書いているので、ご覧くださいね
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ステンレスフライパンがくっつく原因!無意識にやっている「NG調理法」

ステンレスフライパンって、テフロンみたいにコーティングが剥がれる心配がないから、一生モノとして憧れて買いますよね?でも、使い始めたら「あれ?なんかすぐくっつくぞ…」って戸惑っちゃう人、僕だけじゃないと思うんですよ。

もちろん、製品の品質もあるかもしれませんが、実は私たちが無意識にやっている「ちょっとしたNG行動」が焦げ付きを誘発していることがほとんどなんです。

僕が実際に試してわかった経験から、「火加減」と「油のタイミング」に関するNG調理法をいくつかご紹介しますね。

「予熱不足」のまま食材を投入してしまう

これが最も多くの人がやってしまう失敗かもしれません。

テフロン加工のフライパンだと、すぐに食材を入れても焦げ付かないので、ついその感覚でステンレスも扱ってしまいがちなんですよね。

ステンレスフライパンがくっつく大きな原因の一つは、「フライパンの表面温度が不安定なこと」にあると言われています。

どういうこと?

 

ステンレスは、熱が伝わるのに時間がかかる代わりに、一度温まると熱を保持しやすい特性があります。

十分に温まってない状態で食材(特にタンパク質や水分が多いもの)を入れると、その部分だけ急激に温度が下がって、食材のタンパク質がフライパンのミクロな凹凸に入り込んで化学的に結合してしまい、くっつくんです。

朝の忙しい時間帯に、卵を焼こうと思ってすぐに油を引いてしまったとき、決まって端っこのほうがくっついちゃってたんだよね。

 

試してわかった「予熱完了のサイン」

個人的に思う予熱が完了したかどうかの判断は、「水滴」を使うのが確実だと感じています。

  1. フライパンを中火〜強めの中火にかけます。
  2. 数分後、少量の水をフライパンにパラッと垂らします。
  3. 水滴がジュッと蒸発するうちはまだ予熱不足。
  4. 水滴が水銀玉のようにコロコロと転がり始めたら、それが適温のサインなんですよ。

この「水銀玉サイン」が出た直後に、火を少し弱めて(中火〜弱火)、油を投入するのが僕の鉄則になっています。

「冷たいフライパン」に油を入れてしまう

油の投入タイミングも非常に重要です。

これもテフロンの習慣ですが、冷たいフライパンに油を引いてから火にかける、というやり方はステンレスではおすすめできないNG行動。

ステンレスフライパンは、熱するとわずかに「熱膨張」します。この膨張によって表面の凹凸が変化し、くっつきにくい状態になるんですが、冷たい油が先に入っていると、フライパン全体が均一に加熱されにくくなるようなんです。

油は必ず「予熱後」に投入する

僕の経験では、先にしっかりとフライパンを熱して「水銀玉サイン」を確認し、火を少し弱めてから「冷たい油をたっぷり目」に入れるほうが成功率が高いんです。

冷たい油が適温になったサインは、油の表面がゆらゆらと揺らぎ始めたり、薄く煙が立ち始めた瞬間。このタイミングで、濡らした布巾などでフライパンの底を一瞬冷まし、温度を安定させてから食材を投入すると、見事にくっつかなくなりました

「食材投入直後」に動かしすぎてしまう

焦げ付きを恐れるあまり、食材を入れてすぐに無理に動かそうとするのもNG行為です。

肉や魚、卵などタンパク質を多く含む食材は、フライパンの表面で「自らコーティングを形成する時間」が必要なんです。

熱によってタンパク質が硬化し、焦げ付きの原因となる化学的な結合(くっつき)から自ら離れようとする瞬間を待つ必要があります。

「焦げ付いてない瞬間」を待つ

僕も最初は不安でついつい動かしていましたが、ぐっとこらえて「触らない時間」を設けるのが成功の秘訣!

食材の底面に美しい焼き色(メイラード反応)がつき、フライパンとの結合が解除されると、食材が自然とスルスルと動き始めます

この「スルスル」の瞬間こそが、ひっくり返していい完璧なタイミングなんですよね。無理に剥がそうとすると、逆に食材が崩れてくっつきの原因を増やすだけです。

食材自体に油分がある場合は、無油調理も可能です。この場合も予熱をしっかりするのがポイントです。

無油調理
  1. 予熱が完了したフライパンに食材を入れ、弱火~中火をキープ
  2. 一時的にくっつくが、温度が上がればくっつきは解消される
  3. 片面に焼き色がついたら裏返してフタをする
    (フタをして全体に火を入れることで、内部の水分が蒸発せずにふっくらと仕上げることができる)
  4. 焼き加減が好みの状態になるまで火を通す
  5. カリッさせたい時は、最後にフタをとって中火で加熱

予熱がきちんとされていれば、食材が一時的にくっついても、調理が進むにつれてはがれてきます。あわてずに調理しましょう。

この方法は鉄フライパンでくっつかないようにする方法と同じだよね。ステンレスフライパンも同じなんだね

ジオプロダクトのステンレス鍋やフライパンも同じように予熱して調理すればくっつかないようになります。

【予熱以外の方法】コールドスタートでくっつかなくする

コールドスタートとはあらかじめ温めて油膜をつくったフライパンを手で触れるくらいまで一旦冷まし、食材を入れてから火にかける方法です。

食材自体に油分が少なく、くっつきやすい餃子や目玉焼きなどの調理に向いています

油膜をつくるには、空気中で固まる性質をもつ乾性油が向いています。乾性油がない場合は、半乾性油を使いましょう。

意外ですがオリーブオイルは油膜を作るには向いていないのです。

油の分類
  • 乾性油/グレープシードオイル、亜麻仁油、えごま油など(亜麻仁油・えごま油は加熱調理には推奨されていないので注意)
  • 半乾性油/サラダ油、なたね油、大豆油、こめ油など
  • 不乾性油/オリーブオイル、ごま油、椿油、ひまし油など
コールドスタートの方法
  1. 油を入れる
  2. フライパンを火にかけ、油を全体になじませる
  3. 煙が出てきたら火を止め、冷ます
  4. 油膜ができたフライパンが触れるくらいに冷めたら食材を入れる
  5. 火にかける(弱火~中火で調理)
  6. フタをすると、火がとおりやすい

「予熱」と「コールドスタート」の使い分けをどうするか?

「予熱」が向いている調理法

僕の経験上、「予熱」が最も力を発揮するのは、短時間で高温調理したい場合です。

例えばステーキやソテーなど肉の表面を一気に焼き固めて旨味を閉じ込めたいときや魚の皮をパリッとさせたいとき。

オムレツや目玉焼きは焦げ付きやすいですが、しっかり予熱されたフライパンで一気に加熱すると、滑らかに剥がれやすくなります。

「コールドスタート」が向いている調理法

「コールドスタート」は、時間をかけてじっくり火を通したい場合や、油の温度を上げたくない場合に向いているなと感じています。

例えば餃子やハンバーグで中までじっくり火を通したい料理や水分の少ない炒め物で低温でゆっくり油を馴染ませたいとき。

パスタを作る時のオリーブオイルでにんにくやハーブの香りを立てたいときや油の温度を低く保ちたいときにコールドスタートをしてます。

焦げ付きを剥がす3つのテクニック

僕が情報収集した中で、最も効果的でフライパンに優しいと感じたのは、「熱」「アルカリ性」「酸性」の力を利用した方法です。

煮沸剥がし

これは最も基本的で、物理的な力を使わない方法なんですよ。

焦げ付いた層とフライパン本体の間に、水蒸気の力で隙間を作って焦げの結合を緩めるのが目的です。

手順

    1. フライパンの焦げ付き部分が浸る程度に水(またはお湯)を入れます。
    2. そのまま弱火〜中火にかけ、沸騰させます。
    3. 水が沸騰し、グツグツと煮立ってくるうちに、焦げ付いた部分が自然に浮き上がってくる様子が観察できるかもしれません。
    4. 焦げ付きが剥がれ始めたら火を止め、お湯を捨てて、木べらやスポンジで優しく擦り落とします。

僕の経験上、軽い焦げ付きならこの方法だけで、ほとんど剥がれてくれることが多いです。

 

アルカリ性の力で油汚れを分解【重曹パワー】

焦げ付きがタンパク質や糖質だけでなく、油分も多く含んでいる場合、アルカリ性の重曹が効果を発揮します。

重曹は厳密には弱アルカリ性ですが、そのアルカリ成分で、焦げ付きに含まれる油分を分解して、固着を弱める役割があります。

手順

    1. フライパンに水と、大さじ1〜2程度の重曹を入れます。
    2. これもテクニック1と同様に、弱火で5〜10分程度煮立たせます。
    3. 重曹水が焦げ付きに浸透し、油分を分解してくれるはずです。
    4. 火を止めて冷まし、水と一緒に焦げ付きを洗い流します。

ただし、重曹は研磨作用もあるので、煮沸後、絶対にゴシゴシ擦らないように注意した方がいいです。あくまで「浸け置き」のイメージで使うのが理想です。

 

酸性(お酢)の力でミネラルの固着を溶かす

焦げ付きの中には、水道水や食材に含まれるミネラル分が固着している場合もあるんですよ。

その場合は酢の酸性成分で、ミネラル分や酸化した金属の結合を溶かして剥がします。

手順

    1. フライパンに水と、大さじ1〜2程度の酢(一般的な穀物酢などでOK)を入れます。
    2. これも数分間煮沸し、焦げ付きを緩めます。
    3. 煮沸後は匂いが残らないよう、しっかりと洗い流します。

この酢の力が、特に白っぽく残った頑固な焦げ付きに効果的だという話がありました。

 

あと、気をつけたいのが熱いステンレスフライパンは絶対に急冷しないこと。

熱したフライパンを急に水につけると、ステンレスが急激に収縮して歪んでしまうことがあります。必ず自然に冷めるのを待ってから処理を始めるようにしましょう。

焦げ付きの処理は面倒かもしれませんが、適切な方法でやれば、ステンレスフライパンは長く使い続けられるはずです。ぜひ試してみてくださいね!

 

まとめ

ステンレスフライパンのくっつかない使い方について解説しました。

フッ素コートPFASフライパンと違って、ステンレスフライパンは有毒ガスを発生させることがないので、ステンレスフライパンは安全です。

フッ素樹脂加工に比べ価格が高い傾向がありますが、丈夫で長く使えるので、長期的にみればお得です。

食材がくっつきやすくて使うのがちょっと怖いという人も、一度マニュアル通りに使用してみましょう。

予熱をしっかりすることがポイントです。コツがわかればソテーや炒め物などおいしく仕上げることができますよ。

オーブン調理、食洗器を利用する人は、オールステンレスや取っ手が取れるものを選びましょう。

中には、予熱がめんどくさいと思う人もいるでしょう。僕だってそうです。たまにめんどくさいなと思って嫌な時もあります。

そういう時は僕は余熱が必要ない。セラミックコーティングのフライパンを使ってます。気分によって使い分けるということです。

僕が愛用しているセラミックフライパンはコーティング部分に有害物質を含まないグリーンパンのフライパンです。

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