高温になっても有毒ガスが発生しないステンレスフライパン。コーティングがはがれることなく長く使えるので、購入を検討している方も多いのではないでしょうか。
でも、ステンレスフライパンは食材がくっつきやすく、購入しても使いこなせるかが心配ですよね。
そこで今回は、ステンレスフライパンに食材がくっつかない調理方法を解説します。コツがわかれば、肉料理や目玉焼き、餃子などもおいしく焼き上げることができますよ。ぜひ参考にしてくださいね。
ステンレスフライパンの特徴
ステンレスフライパンには、以下のようなメリットとデメリットがあります。
- 耐久性が高い
- ステーキや肉料理がカリッと香ばしく仕上がる
- さびにくい
- 有毒ガスが発生しない
- おしゃれ
- 保温性が高い
- 電磁調理器に対応しているものが多い
- 食洗器で洗える など
- 食材がくっつきやすい
- 予熱に時間がかかる
- 重い
- 価格が高い など
ステンレスフライパンはなぜくっつくのか
ステンレスフライパンがくっつきやすいのには、以下のような理由があります。
- フッ素樹脂などで表面にコーティングしてない
- 熱伝導率が悪く、あたたまりにくい
- 食材のたんぱく質やでんぷんが、金属と密着してくっつく
こうすればステンレスフライパンはくっつかない!
食材がくっつくことなく調理する方法を、解説します。
コーティングされていないステンレスフライパンは、
予熱と油膜でコーティングすることがポイントとなります。
- 油をひかず、2~4分中火で温める
- 温度を確認
・フライパンに水滴を落として、コロコロと転がるようになればOK
・「ジュー」という音がしているうちは、温め不十分 - 目玉焼きや野菜炒めなどは、濡れふきんの上で温度を下げる
- オイルをいれて、フライパンになじませる(無油調理はオイル不要)
- 中火で調理。食材を入れてしばらくは触らない(自然と食材がはがれるタイミングを待つ)
食材自体に油分がある場合は、無油調理も可能です。この場合も、予熱をしっかりするのがポイントです。
- 予熱が完了したフライパンに食材を入れ、弱火~中火をキープ
- 一時的にくっつくが、温度が上がればくっつきは解消される
- 片面に焼き色がついたら裏返してフタをする
(フタをして全体に火を入れることで、内部の水分が蒸発せずにふっくらと仕上げることができる) - 焼き加減が好みの状態になるまで火を通す
- カリッさせたい時は、最後にフタをとって中火で加熱
予熱がきちんとされていれば、食材が一時的にくっついても、調理が進むにつれてはがれてきます。あわてずに調理しましょう。
この方法は鉄フライパンでくっつかないようにする方法と同じだよね。ステンレスフライパンも同じなんだね
コールドスタート法
あらかじめ油膜をつくったフライパンを手で触れるくらいまで一旦冷まし、食材を入れてから火にかける方法です。
食材自体に油分が少なく、くっつきやすい餃子や目玉焼きなどの調理に向いています。
油膜をつくるには、空気中で固まる性質をもつ乾性油が向いています。乾性油がない場合は、半乾性油を使いましょう。
- 乾性油/グレープシードオイル、亜麻仁油、えごま油など(亜麻仁油・えごま油は加熱調理には推奨されていないので注意)
- 半乾性油/サラダ油、なたね油、大豆油、こめ油など
- 不乾性油/オリーブオイル、ごま油、椿油、ひまし油など
- 油を入れる
- フライパンを火にかけ、油を全体になじませる
- 煙が出てきたら火を止め、冷ます
- 油膜ができたフライパンが触れるくらいに冷めたら、食材を入れる
- 火にかける(弱火~中火で調理)
- フタをすると、火がとおりやすい
ステンレスフライパンのお手入れ方法
ステンレスのフライパンは大切にすれば、長く使用できます。以下のようにお手入れしましょう。一般的なステンレスフライパンは、食洗器でも洗えます。
- 使用後はなるべく早く洗う(熱いうちに洗うと汚れが落ちやすい)
- スポンジに中性洗剤をつけて洗う
- 食洗器でも洗える(取っ手の素材など、説明書を確認してから投入)
【汚れがひどい場合は】
- クレンザーやタワシで軽くこする
- 水を入れて温める(汚れが浮いてきて、とれやすくなる)
- 重曹をいれて沸騰させてから半日ほど放置
ステンレスフライパンをくっつかないようにするまとめ
ステンレスフライパンのくっつかない使い方について解説しました。
フッ素コートPFASフライパンと違って、ステンレスフライパンは有毒ガスを発生させることがないので、ステンレスフライパンは安全です。
フッ素樹脂加工に比べ価格が高い傾向がありますが、丈夫で長く使えるので、長期的にみればお得です。
食材がくっつきやすくて使うのがちょっと怖いという人も、一度マニュアル通りに使用してみましょう。
予熱をしっかりすることがポイントです。コツがわかればソテーや炒め物などおいしく仕上げることができますよ。
オーブン調理、食洗器を利用する人は、オールステンレスや取っ手が取れるものを選びましょう。