「酢納豆が体にいいらしい」
そんな情報を耳にして、藁にもすがる思いで試したのが、今から少し前のこと。
当時の僕は、日中の疲れやすさに悩まされ、長年の目標であるダイエットも停滞気味。
特に、ランチ後の強烈な眠気は仕事にも支障をきたし、どうにか改善したいっていう思いでした。
酢納豆に期待していたのは、疲労回復、ダイエット効果、そして食後の血糖値の急上昇を抑える効果。これらが同時に叶うなら、こんなに素晴らしいことはない、と信じて酢納豆2ヶ月実践生活を始めたわけです。
この記事では、僕が実際に体験した酢納豆の正直なデメリットと、その対処法、そして知っておくべき注意点を包み隠さずお伝えします。
2ヶ月間の挑戦!僕の「酢納豆生活」
「毎日続けること」を目標に、僕は2ヶ月間、酢納豆を食生活に取り入れました。やり方はシンプルです。
- 毎日、朝食と昼食の最初に、納豆1パックずつ
- 味付けは黒酢を小さじ2、手作りのめんつゆを小さじ1
日常的に酢を摂取することはほとんどなかった僕にとって、この「食前に酢納豆」は、新鮮な習慣でした。外食やスーパーの惣菜を控えるなど、手作りにこだわっていた食生活だったため、この一手間も苦ではありませんでした。
「2kg減」は嬉しいけれど…期待を裏切ったまさかの落とし穴
2ヶ月間の酢納豆生活を終えて、正直な感想は「期待と現実には大きなギャップがあった」ということです。
まず、良かった点から。なんと、2ヶ月で体重が2kg減りました!これは、まさしく期待していたダイエット効果の一部。食事の最初に食べることで満腹感が得られ、その後の食べ過ぎを防いでくれたのかもしれません。
しかし、手放しで喜べない現実も待っていました。最も感じたギャップ、それは「胃の違和感」でした。
特に、空腹状態で酢納豆を食べた日は、胃がキリキリするような不快感を覚えることが多々ありました。
酢の酸が、空っぽの胃には刺激が強すぎたのかもしれません。。
そして、長年の悩みだった便秘については、特に改善したとは感じられませんでした。むしろ、お腹が張るような感覚があった日もあります。
疲労回復や食後の眠気については、劇的な改善は見られませんでした。体重が減ったこと以外は、正直「あれ?」という感覚が残ったのです。
なぜこんなギャップが?専門的な視点からの自己分析
この「胃の違和感」や「便秘改善の停滞」というギャップはなぜ生まれたのでしょうか?
僕の体験と、後から調べた専門的な知識を合わせて自己分析してみました。
酢の酸性と空腹時の摂取胃に与える影響
一般的な食酢(穀物酢、黒酢など)のpH値は2.5〜3.0程度と、非常に強い酸性です。日常的に酢を摂っていなかった僕の胃にとっては、空腹時に小さじ2という量を摂取することは、胃壁への刺激が強すぎた可能性が高いです。特に、酢酸は胃酸の分泌を促進するとも言われています。
症状が和らいだのは、酢の量を少し減らした時でした。これは、胃酸過多や胃の粘膜への負担が軽減されたためと考えられます。体が酢の酸性に慣れるには、徐々に摂取量を増やすなどの配慮が必要だったと反省しています。
納豆菌と酢酸菌のバランスが良くないから便秘改善しなかった?
納豆菌は腸内環境を整える善玉菌ですが、そこに酢酸菌を多く含む酢を加えることで、必ずしも相乗効果が生まれるとは限りません。
胃で酢酸が納豆菌の一部に影響を与えたり、腸内細菌叢のバランスが一時的に変化したりすることで、僕の場合は期待するような便秘改善には繋がらなかったのかもしれません。
また、便秘の原因はそもそも食生活全体や運動不足、ストレスなど多岐にわたります。酢納豆だけで劇的に改善するものではなく、総合的なアプローチが必要だと感じました。
体質との相性
僕は普段から胃腸が丈夫な方ではなかったので、体が酢の摂取に慣れていなかった可能性は十分にあります。
健康法は万人に共通ではなく、個人の体質や健康状態によって効果や副作用は大きく異なる、という当たり前のことに改めて気づかされました。
はたして栄養吸収をしてたのか問題
酢納豆生活をしてて特に気になったのは、「せっかく体に良いと思って摂っているのに、本当に栄養はきちんと吸収されているのだろうか?」という疑問でした。
例えば胃の不快感がある時なんかは余計心配になりました。
「もしかして、胃への負担が大きすぎて、他の食事で摂った栄養素までうまく吸収できていないんじゃないか?」
胃の働きが弱くなるとタンパク質やビタミンの吸収効率が落ちる
管理栄養士の人に相談したところ、「胃がキリキリするというのは、胃粘膜への刺激が強い証拠で消化器系がストレスを受けている状態だと、せっかく摂った栄養素も効率よく吸収されにくくなります」とのことでした。
やっぱりそうだったんだっていう残念な思いでいっぱいでしたね。。
酢の強い酸性度が、胃の調子を崩すと、胃酸のバランスが乱れたり、消化酵素の働きが阻害されたりすることがあって、タンパク質やビタミンの吸収にも影響を及ぼす可能性があるとのこと。
このデメリットを知ってからは、空腹時に酢納豆を食べることはやめました。
ナットウキナーゼのパワーも落ちる?
続けて管理栄養士の人は納豆キナーゼに対するデメリットについても教えてくれました。
「ナットウキナーゼは熱に弱いことで有名なのですが、強酸性の環境下でも活性が低下する可能性があるんです」
ナットウキナーゼは、納豆菌が作り出す酵素で、血液をサラサラにする効果が期待されています。しかし、管理栄養士によると、この酵素はpH値が低い(酸性が強い)環境では、その構造が変化し、働きが弱まる可能性があるとのこと。
僕が使っていた黒酢は比較的酸度が強いため、知らず知らずのうちに、期待していた納豆効果の一部を損なっていたかもしれないのです。
なんかこうなってくると、酢と納豆を一緒に混ぜて食べるのはあまりしないほうがいいんじゃないかとさえ思ってきました。
結局続けている酢納豆生活(笑)
「ガッカリ」した部分があったものの、2kg減という効果や、酢が持つ健康パワーのメリットを考えると、酢納豆生活を完全に止めるという選択肢は僕の中ではありませんでした。
その時々の体調に応じて、酢の量を調整したり、胃の調子が悪い日は1日お休みしたりと、柔軟に工夫しながら続けています。
今は無理なく、何より自分の体と相談しながら、酢納豆を生活の一部として取り入れています。
酢納豆は確かに魅力的な健康食材です。しかし、僕が体験したようなデメリットもあります。
特に、僕のように胃腸がデリケートな方は、いきなり多量に摂取するのではなく、少量から始めて、自分の体とじっくり相談しながら進めていくことを強くお勧めします。
納豆に酢を入れる場合は安い酢を使うのではなくて、スーパーでも買える無添加のオススメお酢で紹介している質の良い酢を選ぶようにしてください。
納豆も良い納豆、良くない納豆が存在するのでスーパーでも買える安全なおすすめ無添加納豆も併せて見てみてください。