赤ちゃんの成長に欠かせないたんぱく質やカルシウムを手軽に補える食材として人気の「しらす」。
やわらかく、クセが少ないため、離乳食初期から使いやすいのが魅力です。
ただし、塩分や産地、加工方法には注意が必要。
今回は、離乳食に安心して使えるおすすめの市販しらすと、選び方のコツをご紹介。
栄養たっぷりで手軽に使えるしらすを、赤ちゃんの「食べる力」を育てる一品として取り入れてみませんか?
離乳食のしらすはいつから食べていい?
離乳食にしらすを取り入れるタイミングは、赤ちゃんの消化機能や発育段階に合わせて慎重に選ぶことが大切です。
しらすは、カルシウムやたんぱく質が豊富で、骨や筋肉の発育に役立つ食材として知られています。
🐟 しらすを離乳食に取り入れる時期とポイント
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初期(生後5〜6ヶ月):しらすは、離乳食初期から与えることができます。ただし、塩分が高いため、必ず塩抜きを行い、ペースト状にして少量から始めましょう。
- 中期(生後7〜8ヶ月):塩抜きしたしらすをみじん切りにして、10〜15gを目安に与えます。他の食材と組み合わせて、赤ちゃんの食べやすい形状に調整しましょう。
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後期(生後9〜11ヶ月):塩抜きしたしらすを粗みじん切りにして、15g程度を目安に与えます。赤ちゃんの発育に合わせて、食材の形状や量を調整してください。
しらすは、骨まで丸ごと食べられるため、カルシウムや鉄分が豊富で、赤ちゃんの成長に役立ちます。
ただし、塩分が高いため、必ず塩抜きを行い、与える量を守ることが重要です。
【参考文献】厚生労働省「授乳・離乳の支援ガイド(2019年改定版)」
離乳食でしらすを食べるメリット
しらすは、赤ちゃんの成長に必要な栄養素を効率よく摂取できる食材です。
離乳食に取り入れることで、赤ちゃんの健やかな成長をサポートしましょう。
🐟 しらすの栄養素と赤ちゃんへのメリット
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カルシウム
しらすは、骨や歯を丈夫にするために必要不可欠なカルシウムを豊富に含んでいます。100gあたり約520mgのカルシウムが含まれており、これは牛乳の約2倍の量です。 -
ビタミンD
カルシウムの吸収を助け、骨の成長を促進するビタミンDも豊富に含まれています。100gあたり約61.0μgのビタミンDが含まれており、これは赤ちゃんの1日の必要量をほぼ満たす量です。(※1μg = 0.000001g(グラム)) -
DHA(ドコサヘキサエン酸)
脳の発達に重要な役割を果たすDHAも含まれています。しらすはイワシの稚魚であるため、DHAを効率よく摂取できます。 -
たんぱく質
筋肉や内臓など体を作る材料となるたんぱく質も豊富に含まれています。しらすは重量の約23%がたんぱく質で構成されており、赤ちゃんの成長に欠かせない栄養素です。
【参考文献】日本食品標準成分表2020年版(八訂)
しらすに潜む添加物の危険性
市販のしらすには、保存期間を延ばすために「酸化防止剤」や「漂白剤」、また「塩分調整」のための添加物が使われることがあります。
これらは食品の見た目や保存性を良くする目的で添加されますが、赤ちゃんや子どもには負担となることもあります。
酸化防止剤の危険性
酸化防止剤は、食品の劣化を防ぎ、風味や色を保つために使われます。しらすでは脂質の酸化を防ぐことが多いです。
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亜硫酸塩は、喘息を持つ人にアレルギー反応や呼吸困難を引き起こすことが報告されています。
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過剰摂取すると消化器に負担をかけることがあります。
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赤ちゃんや幼児はまだ解毒能力が未熟なため、敏感に反応する可能性があります。
漂白剤の危険性
漂白剤は食品の見た目を白く美しくするために使われます。しらすの色を均一にするために使われることがあります。
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発がん性や発育阻害の懸念が一部の研究で指摘されています。
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消化器への刺激や炎症を引き起こす可能性があります。
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赤ちゃんの体に蓄積すると健康リスクが高まる恐れがあります。
塩分調整(塩分添加)の危険性
塩分は保存性を高め、味を調えるために添加されます。しらすは元々塩分が多いですが、さらに加えられる場合があります。
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赤ちゃんの腎臓は未発達で塩分の排泄能力が低いため、過剰な塩分摂取は腎臓に負担をかける。
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高血圧のリスクを高める可能性があります。
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味覚形成に影響を及ぼし、将来的に塩分好きな体質になる恐れがあります。
【参考文献】厚生労働省「食品添加物の安全性について」/消費者庁「添加物の基礎知識」
離乳食のしらすを与えるときの注意点
しらすは離乳食にも取り入れやすい食材ですが、実は与える際に気をつけたいポイントがいくつかあります。
塩分やアレルギー、鮮度など、小さな体にやさしい食事を作るために知っておきたい注意点を、わかりやすく解説します。
塩分量に注意する
しらす干しは加工の過程で塩茹でされているため、塩分が高めです。
赤ちゃんの腎機能は未熟なため、塩分の摂取量が多いと腎臓に負担がかかる可能性があります。
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対策:与える前に熱湯で塩抜きをする。湯通しや茹でこぼしで塩分を落とすことができます。
骨や身の硬さに注意する
しらす干しは小魚とはいえ骨があるため、そのままだと赤ちゃんが喉に詰まらせるリスクがあります。
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対策:
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初期(生後5~6か月):すりつぶしてペースト状にする。
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中期以降(7か月~):細かく刻む or やわらかい部分を選ぶ。
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アレルギーのリスク
しらすは魚類に含まれるたんぱく質や、場合によっては加工・保存の過程で付着するヒスタミンや添加物(漂白剤など)により、アレルギー反応が起こる可能性があります。
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対策:
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初めて与えるときは少量から。
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体調の良い日の午前中に与え、数時間は様子を観察する。
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アレルギーの既往がある家庭では、特に慎重にしたいね。
【参考文献】厚生労働省「食物アレルギーのリスクと対応」
鮮度と保存に注意
しらすは傷みやすく、特に夏場はヒスタミン中毒(食中毒)の原因になり得ます。
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対策:
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購入後はすぐに冷凍保存。
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解凍後はその日のうちに使い切る。
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加熱してから使用する(冷凍しらすも加熱が推奨されます)。
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【参考文献】農林水産省「ヒスタミンによる食中毒」
離乳食として使うしらすを選ぶポイント
赤ちゃんの離乳食にしらすを取り入れたいけれど、「どんなものを選べば安心?」と悩むママは多いはず。
こちらでは、赤ちゃんの体にやさしく、安心して使える「しらす」の選び方についてご紹介します。
無添加であること
市販のしらすには、白さを保つために漂白剤(次亜塩素酸ナトリウム)などが使われていることがあります。
これらの添加物は、乳児にとっては消化・代謝に負担となる恐れがあります。
乳児期は消化器官が未発達であるため、化学物質への耐性が大人よりも弱く、できる限り自然な食品を選ぶことが推奨されています。
塩分控えめ or 減塩タイプを選ぶ
しらすは通常、塩茹で処理されており、食塩相当量が高くなります。
赤ちゃんの腎臓はまだ未熟であるため、過剰なナトリウム摂取は腎機能への負担となりやすく、塩分の多い食品は避けるべきです。
産地・加工方法が明確なもの
水産物の安全性は、産地や加工過程の衛生管理に大きく左右されます。
特にしらすは水揚げ後すぐに加工しないと劣化が早く、ヒスタミンなどの有害物質が生成されるリスクがあります。
赤ちゃんに与えるなら、国産で漁獲から加工までの履歴が明確な商品を選ぶことで、より安心です。
【参考文献】農林水産省「食品の産地表示について」
離乳食におすすめの市販の無添加しらす
無添加のしらすは、自然な旨みと豊富な栄養が詰まっており、初めての魚にもぴったり。
今回は、市販で手に入りやすく、赤ちゃんにも安心して与えられる無添加しらすをご紹介します。
【しらすや】塩抜き済みしらすパウダー
商品の特徴
- 食塩を添加しておらず、独自の製法で塩抜きされているため、赤ちゃんの塩分摂取を気にせず使用可能
- カルシウムやDHA、ビタミンDなど、骨や脳の発達に必要な栄養素が豊富
- 大阪産の新鮮なしらすを使用し、無添加で仕上げられているため安心
- 内容量 g、価格は↓の下記からご確認下さい

【明治創業】無添加手造りしらす 紀州湯浅
商品の特徴
- 信頼性の高い国内漁場「瀬戸内海」で獲れたしらすを使用
- 塩としらすのみで加工されるため、保存料・着色料・化学調味料不使用
- 釜揚げタイプは乾燥させていないので柔らかくふんわり
- 内容量 g、価格は↓のAmazonからご確認下さい
【大五水産】釜揚げしらす
商品の特徴
- 保存料や漂白剤を一切不使用
- 国産の新鮮なしらすを使用
- 塩分が控えめで、水にさらさずそのまま使用可能
- 釜揚げタイプなので、しらすがふんわり柔らかく、赤ちゃんの小さな口でも食べやすい
- 内容量 g、価格は↓の下記からご確認下さい
まとめ
離乳食にしらすを取り入れる際は、塩分やアレルギーに注意が必要です。
市販のしらすは塩分が含まれていることが多いため、無添加や塩抜き済みの商品を選ぶのが安心です。
また、初めて与える際は少量から始め、赤ちゃんの様子をよく観察しましょう。
しらすを上手に活用し、赤ちゃんの健康的な成長をサポートしましょう。