テフロン加工のフライパンや鍋で揚げ物をしている方もいるかもしれませんが、危険だとか壊れるといった噂を耳にしたことはありませんか?
今回は、テフロン加工のフライパンや鍋で揚げ物ができるのか、そしてそれが本当に危険なのかを調べてみました。

テフロン加工って油を使わず、焦げ付かず、洗いも楽な便利フライパンでしょ?

でも、そもそもテフロン加工って何?
揚げ物料理に使えるの?
テフロンは、アメリカのデュポン社が製品化した、フッ素樹脂の一種です。
フッ素樹脂加工された製品が、どの家庭のキッチンでも使われ、料理を楽にしてくれています。そのフッ素樹脂加工の代表的なブランドが「テフロン」加工です。
テフロン加工で揚げ物をしても大丈夫なの?
結論から言うと、テフロン加工の鍋で揚げ物をしても問題ありません。
テフロン加工の鍋を使うと、加工が溶けたり剥がれたりして健康に悪影響を及ぼすのではないかという声がありますが、そうした心配はありません。
揚げ物をする際には、適した温度の温度があります。この適温は、料理を美味しく揚げるための指標であり、安全に調理するものでもあります。
適正な温度でテフロン加工の鍋を使用すれば、揚げ物をしても問題ありません。
確かに、テフロンが溶けて液体になるなら危険ですが、その融点はどれくらいでしょうか?
テフロン加工の耐熱温度は約250℃!揚げ物の加熱に問題は無し
テフロン加工は、耐熱温度が250度から270度で、長時間の使用にも耐えます。
260度を超えると加工面の表面温度が劣化し始め、400度近くになると溶け始めます。
しかし、通常の調理環境では260度を超えることはないのでテフロン加工が溶解することも有害なガスが発生することもありません。
【絶対やめて!危険な使い方】テフロン加工鍋の揚げ物
空焚き
テフロン加工は、耐熱温度が250度から270度で、さきほど通常の調理環境では260度を超えることはないといいました。
ただし!強火で30秒の空焚きですぐに250度を超えます。
5分で400度に達し、加工が破損します。絶対に空焚きしないでください。
油を予熱の段階で熱しすぎる
揚げ油の予熱は中火で1分以内にしましょう。強火で1分加熱するとすぐに250度を超えてしまうので注意が必要です。
フライパンを使ってしまう
フライパンは底が浅く、油が飛び散って引火する危険があるため、揚げ物には使用しないようにしましょう。
強火で調理する
テフロン加工は、耐熱温度が250度から270度なので、中火で調理しましょう。ただし、空焚きは中火でも避けてください。
金属製の調理器具を使う
金属製の調理機器はテフロンを傷つけるため、シリコン製や木製のものを使いましょう。
調理後にすぐ水をかける
熱いフライパンや鍋に冷水をかけると、ひび割れや変形の原因になります。十分に冷ましてから洗いましょう。
料理を入れっぱなしにする
調理後はすぐに料理を器に移し、残った油や水分をキッチンペーパーで拭き取りましょう。長時間放置するとテフロン加工が傷みやすくなります。
テフロン加工が得意な調理
テフロン加工のフライパンは、食材がくっつきにくく、焦げ付きにくいという特徴があります。そのため、様々な料理に使うことができますが、特に以下のような料理に適しています。
肉や魚のソテー
食材をひっくり返す際に、くっついて破れてしまう心配が少ないため、きれいに焼き上げることができます。少量の油で調理できるのも魅力です。
餃子
餃子を焼く際に、皮がフライパンにくっついて破れてしまうのを防ぎます。パリッとした焼き上がりを楽しむことができます。
目玉焼き
黄身を崩さずに、きれいな丸い目玉焼きを作ることができます。
お好み焼き
生地がフライパンにこびりつきにくいため、ふっくらとしたお好み焼きに仕上がります。
ホットケーキ
生地をひっくり返す際に、生地が破れるのを防ぎます。ふっくらとした焼き上がりになります。
野菜炒め
様々な種類の野菜を短時間で炒め合わせることができます。食材の色も鮮やかに保てます。
オムレツ
オムレツもフライパン調理時にくっつきやすいですが、テフロン加工ならくっつかずに綺麗にひっくり返せます。
揚げ物にオススメの鍋
鉄フライパン
鉄のフライパンはなんと1600度もの高温に耐えることができます。一般的なテフロン加工のフライパンの耐熱温度が250度~270度であることを考えると、その差は歴然です。
鉄は熱を均一に伝えやすく、食材全体に素早く熱を通すことができます。食材の芯までしっかりと火を通しつつ、表面はカリッと仕上げることができます。
さらに長く使い込むことで油が馴染み、焦げ付きにくくなるという特徴もあります。適切な手入れをすれば、一生ものとして使い続けることができます。
揚げ物用の鍋
揚げ物用の鍋も、鉄のフライパンと同様に高温で調理できるため、カラッと美味しく揚げることができます。
揚げ物専用の鍋は、底面が広く平らなものが多く、油全体を均一に温めることができます。食材全体にムラなく熱が通り、カラッと仕上がります。
また、一度熱した油の温度が下がりにくいため、揚げ物の途中で温度が下がってしまっても、すぐに元の温度に戻ります。

まとめ
この記事では、テフロン加工のフライパンでの揚げ物に関する「危険」という噂の真相と、安全に調理するための正しい知識をお伝えしました。
結論として、適切な使い方を守れば、テフロン加工のフライパンでも揚げ物を安全に楽しむことができます。
今日から、以下の3つのアクションを実践して、安心・安全な揚げ物ライフを送りましょう。
- 温度管理を徹底する: 揚げ油の予熱は中火で短時間(1分以内)、調理も中火を基本とし、高温にしすぎないように心がけましょう。温度計を活用するのも有効です。
- 空焚きは絶対に避ける: 強火での空焚きはもちろん、中火でも数秒で危険な温度に達する可能性があります。調理前に必ず油を入れる習慣をつけましょう。
- 優しい調理器具を使う: テフロン加工を長持ちさせるために、金属製の調理器具は避け、シリコン製や木製のものを使いましょう。