国産鶏肉でも安心できない理由
外国産の鶏肉に比べて「国産のものなら安心!」そうでしょうか?
実は、国産鶏肉にも気になることがあるんですよ。
それがブロイラーと呼ばれる、飼育日数が短期間の50~60日の若鶏なんです。
鶏にとってストレスだらけの飼育環境
ブロイラー専門の養鶏場では、一つの鶏舎に約4万~5万羽の鶏がいて、地面の上で「平飼い」で飼育されています。
平飼いと聞くと良いイメージですよね?でも実際は青空の下で鶏が自由に歩き回っているわけではないんですよ。
窓がない風通しの悪い鶏舎の中で、鶏はすし詰め状態。
夏になると鶏舎の中の温度は37度ほどになり、温度を下げるために水を定期的にまくと、今度は湿度が高くなってしまいます。
湿度が高くなるとおがくずと糞尿と混ざって床は常にドロドロ。
こんなところにいるため、最初は白かった鶏たちの羽も次第に黒ずんでいくそう。
また、より多くエサを食べさせるため、一日20時間以上も明かりをつけ、鶏たちは少しも休まる時がありません。
こんな風に育った鶏たちは、体重が重すぎて足の骨が折れたり、異常に胸の部分が発達してひっくり返ったら起きあがることができないことも。
なんでこんなひどい育て方をするの!?(泣)
抗生物質・抗菌剤を使っている
上記のような環境で鶏を飼育してると、鶏はすぐに病気体質になってしまいます。
そうなると、感染症とかにもかかりやすくなるよね
だから、感染症のリスクを下げるために抗生物質や抗菌剤を餌の中に混ぜたりするんだ
この抗生物質が体内に残った鶏を食べ続けると、抗生物質の効かない、薬剤耐性菌が発生する原因の一つなんです。
人間に処方される医療用の抗生物質が効かなくなるってこと?ちょっと難しい〜〜
そんな感じだね、抗生物質の効かない菌が残った鶏肉を食べると菌が今度は人間の体の中に残って、病気を治療する時に使う薬(抗生物質)が効かなくなる可能性があるんだよ。
(厚労省の調査によれば、’15~’17年度の間に国産の鶏肉のなんと59%から薬剤耐性菌(薬が効かない菌)が検出。)
餌の問題点
「遺伝子組み換え」。気にしたことはありませんか?
遺伝子組み替えとは生産性、効率性を上げるために、自然界ではあり得ない掛け合わせが行われているというもの。
企業(主に大企業)の実験室で生物を構成している遺伝子を「Aの良いところとBの良いところの遺伝子をくっつけたらどうなるかな?」と人の手によって生み出されたものなんです。
大事なとうもろこしや大豆に虫がつくのを防いだり、雑草を枯らしたり。農家の方の作業は大変ですね。
「虫に強いとうもろこしを作ろう。」
「雑草を枯らす時の薬をまいても一緒に枯れない大豆があればいいな。」
そこでバクテリアやサソリの遺伝子の虫や薬に強い部分が取り出されて使われているんです。
バクテリアやサソリの遺伝子が使われているとうもろこしや大豆なんて、食べて大丈夫かな?心配になりますよね。
問題なのは、遺伝子組み換え食品は見分けることが大変難しく、いたるところで使われています。
醤油、大豆油、コーンフレーク、水飴、異性化液糖、デキストリン、コーン油、菜種油、綿実油、砂糖は、表示義務がないなど、避けることが難しいのが現状です。
そして鶏の餌、つまりお肉になって間接的に私たちの口に入ります。
自然界にない遺伝子組み替え食品は、長期的な目でみると人の体にどのような影響を与えるのか、わかっていません。
実は、マウスの雌が遺伝子組み替え食品を食べ続けるとどうなるか?といった実験はされているんです。
結果はがんなどの腫瘍ができたり、赤ちゃんマウスの死亡率が上がったなどの報告がありました。
人とマウスを一緒にすることはできませんが、全く影響はないと言い切ることは難しいかなというのが今の現状です。
この結果からも遺伝子組み換え食品は可能な限り避けたほうが良いかもしれませんね。
アニマルウェルフェア(動物福祉)の取り組み
アニマルウェルフェアの観点から、鶏の飼育環境を改善しようとする動きもあります。
代表的な取り組みとしては、平飼いや有機飼育などがあります。
平飼いは、鶏舎ではなく広い平場で鶏を飼育する方法です。鶏は自由に動き回り、砂浴びや日光浴などの自然な行動をとることができます。
有機飼育は、化学農薬や化学肥料を使わずに育てた飼料を与え、鶏舎の衛生管理を徹底した飼育方法です。
飼育するためのコストもそれなりにかかるよね。。
そうなんだよ。やっぱりその分値段も上がるから、消費者みんなに受け入れられるとは到底思えない。でも、これらの生産者努力を理解した人が少しでも増えて消費してくれると、生産者も嬉しいよね。
安心安全な鶏肉を選ぶポイントは?
- ストレスのない環境で飼育されている
- ミネラル豊富で良質な水を飲んでいる
- 良質な餌(できればオーガニック飼料)
- 餌に抗生物質・抗菌剤が使用されていない
- 生産者の顔が見える
おすすめの抗生物質不使用のオーガニック鶏肉
【エスファクトリー千葉株式会社】つくばオーガニック
商品の特徴
- 日本で唯一のオーガニックチキン(有機JAS認証取得)
- 飼料のトウモロコシや大豆はJAS有機認定を受けたものに限定
- 抗菌性物質などの薬を一切投与せず、抗菌性物質の飼料添加なし
- もも肉300g×3袋(合計900g)【冷凍】
【秋川牧園(山口県山口市)】のびのび育ち うまみこい鶏
商品の特徴
- 飼料はトウモロコシや大豆などの植物性飼料が主体
- 肉骨粉や魚粉、動物性油脂を不使用
- 抗生物質や抗菌剤の投与なし
- もも肉280g【冷凍】
【(製造地)北海道】ふっくらやわらか 知床若鶏
商品の特徴
- 育て方や飼育場所などの確認が取れる飼料を使用
- 肉骨粉由来の飼料を不使用
- 成長促進剤を使わず、抗生物質の使用を必要最低限
- もも250g(冷凍)
【羽石農場】オーガニックチキン
商品の特徴
- 周りは人里離れた国有林で農薬飛散などのリスクのない環境で飼育
- 1羽あたり0.1平方メートルの面積を用意し大切に飼育
- ホルモン剤や予防を目的とした抗生物質の使用は一切禁止
【やさと農協協同組合 他】つくば鶏(エコかざ鶏)
商品の特徴
- 飼料には、ヒナの頃より遺伝子組み換えでないもの使用
- 抗生物質、合成抗菌剤は不使用
- むね270g(冷凍)
【鹿野地鶏】鹿野地鶏
商品の特徴
- 鹿野地鶏は『軍鶏』と『ロードアイランドレッド』を交配した鳥取県が誇る地鶏
- 飼料は抗生物質を一切使わず、トウモロコシ・大豆油かすなどを配合
- 小分け希望の方(1kを300g前後で3p等)対応
- ささみ500g×2p(冷凍)
おすすめの抗生物質不使用の鶏肉(非オーガニック)
ここからはオーガニックチキンではないけど、抗生剤餌を投与していない鶏肉を紹介します。
オーガニックチキンは100g単位の値段が300円超えたりするので、よほどお金に余裕がある人じゃないと難しいですよね。
僕もオーガニックチキンはほぼ買いません。
その代わり、ここから紹介する抗生剤の餌を使わない鶏肉にはこだわってます。
抗生剤の餌を使わないってことは、病気になりづらい環境で育てていることの証です。
【コープデリ】げん気鶏モモ肉
商品の特徴
- 飼料に一切抗菌性物質を添加していない
- 100g当たり161円
僕はいつもコープの宅配で毎週届けてもらってます。スーパー行く手間省けて最高!